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売り手と買い手と人の気持ち

往路にて、店先に置いてあるバナナが1房200円で売られていた。
8~10本くらい連なっているだろうか、黒い斑点が出ていてかなり熟してはいたけどお買い得。
全部で3房置いてあったと記憶している。

復路にて、店先に置いてあったバナナが1房150円で売られていた。
さらに黒い斑点が増え、追熟した感がある。
2房売れたらしく、1房だけになっていた。

思い出すのは大学の学園祭のこと。
調理した汁物を、お椀によそって100円で販売していた。
お祭りも終わりに近づいたころ、具材が残り少なくなったからと半額で売り出したところ、少し前に100円で買った人に「感じ悪いよね」と言われたことがある。
売り手としては、たっぷり具が入った100円と、具がすかすかの50円と、中身がわかっているため気にならなかったのだが、そんな感じ方をする人がいるのかと驚いた。

思い出すのはやおやさんのこと。
日常的に利用するやおやさんだが、2、3年ほど、一時期店長が別の人に交代していたことがある。
寡黙タイプの現店長に比べ、一時店長はTHE八百屋!という威勢のよさがある人だった。
しかし一時店長は高く売りたい気持ちが強すぎる人で、買ったら傷んでいることが多々あった。
現店長はというと、売り切りたい気持ちが強い人で、さっさと値引きしてしまう。
だまされた感があるため、値引きしてもらた方が私は嬉しい。

今日の往復の間、空いた時間は2時間ほど。
その2時間の間に価値が変わってしまったバナナは、その後どうなったのだろうか。
少しでも高く売りたいし、少しでも安く買いたいと願うのはどちらも人だ。
たかがバナナだが、人の気持ちが垣間見えてとても興味深かった。

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