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E.T観た

録画しておいたE.Tを観た。
実は初めて観る映画。

エリオットという少年の名前も
異星人との交流という話も
知っていたことだけど
人生初めて観た映画だった。

この映画の面白さは
この数十年の間に
語り尽くされていると思うから
割愛するとして、
私が感じたことを書きたいと思う。


エリオット少年の視点から見れば
異星人との交流と
アクシデント発生のはらはら
というわくわくドキドキな映画なのだろう。

しかし私は既に大人で母親で、
子を守りたいという気持ちが強いがために
他の感情も生まれてしまった。

ストーリー的に大人って邪魔に思えてしまう。
大人が騒がなければ全てスムーズに事が進むのに。

でも大人としては、
あんな得体の知れない生物を
子の側に置いておけないし、
子には夢を見てもらいたいけど
妄想には囚われてほしくない。
だから現実的な判断を下して
残念な大人に演出されてしまうけど
周りの行動は至極当然で正解としか言えない。

どうかお母さんがE.Tの存在に
気付かないであげてと願ったのもむなしく
あっさり状況把握していた。
エリオットとE.Tとの孤独な友人関係と思いきや
しっかり兄妹にばらし、
兄友人らにもばらしている。
抱えきれない秘密を分け与え
未熟な少年に背負わせない現実感が
スピルバーグの優しさなのではとさえ思う。

お母さん取り乱さず、
エリオット少年の好きなようにさせてあげて
とても心の広いお母さんだと思った。
きっと別居中のお父さんは現実主義で
世の多くの大人たちと
話が合うのではとさえ勘ぐってしまう。

エリオットの妹が
なんでも母親に話してしまうところや、
エリオットの兄が始め信じ切れず
大人と少年との間にもがくところなど、
年齢に合った反応がすごくよかった。

警察も科学者?も全ての大人たちは
子どもを守るべく動いていた。
でも子どもたちは異星人を守りたかった。
全員正義のもとに動いているから
観る側をこんなに悩ませる。

勝手な子ども困る。
常識を押し付ける大人はつまらない。
でもその間に焦点をあてて
ファンタジーが広がっている。

子どもの時に観れていたなら
感じ方もきっと違っただろう。
そして大人になってから
自身の成長を感じ、戸惑う。
世代を超えて楽しめる作品とは
こういうものいうのだと思う。

いいなぁ、夢があって。
羨望と嫉妬とが入り混じり、
しかし純粋に楽しむこともできた夜。

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