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芸術鑑賞で得られるもの(「モネ 連作の情景」展の感想)


ハロー、u子です。

ここ数年、美術館巡りがめちゃくちゃ楽しいです。

芸術鑑賞をして何になるのか?
結論から言うと、自分との対話(思考)が増えます。

「アートは問い、デザインは解決」という言葉を初めて聞いたときは「問い」の意味がわかりませんでした。

でも、分からないなりに続けていくうちに、自然と「問い」が浮かんでくるようになりました。
今回のnoteはそんなお話です。



先日、大阪中之島美術館にて開催されている「モネ 連作の情景」展を観てきました。

モネの作品のみ、かつ連作がテーマで70点以上が展示されています。
順を追って展示されており、まるでモネの人生をなぞっている気分。

その最後に展示されていたのが「薔薇の中の家」。
作品を観て、涙がこぼれました。誇張表現ではなく、本当に。

「薔薇の中の家」(1925)
モネといえば「睡蓮」ちゃうんかい!とツッコまれそうですが、この絵がグッときました。



加齢とともに視力が弱っていたモネが描いた作品は、色鮮やかな薔薇に囲まれた自宅。
光を表現することを求めたモネにとって、色が、光が、見えなくなっていくことはどれだけ怖かったのか。それとも受け入れられたのか。

晩年のモネのことを考えながら、私は目が見えなくなっていくとき、何を残したいかを考えさせられました。
これが、芸術鑑賞における「問い」(自分との対話・思考)です。

この絵だけを見ていたら、感情は動かなかったと思います。
だけどモネという画家の、ひとの人生に触れてしまったから、感情が涙となって溢れてきました。

例えるなら、結婚式での娘から父親への手紙ですね。
(あれは知らん人の映像でさえも泣ける。)


芸術鑑賞が楽しくなってきたのは、このような「問い」が自然と浮かぶようになったから。
まだまだ初心者なので、もっとさらに深いところへ潜れるようになりたいです。


「モネの連作の情景」展は、作品数も来場者数も、ボリューム満点でした。
平日でも当日券を求めて長蛇の列ができるほどの大人気ぶり。

もしこれから行くことを検討されている方は、事前のWEBチケットがおすすめです!(宣伝?)


おしまい。