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思い出し泣き笑い16〜延命ってどういうことなのだろうか?

父の入院は高熱が続いたからとのこと。
そして食事が出来ていないらしく、主治医から「胃ろう」をすすめられた。
いや、すすめられたというより、胃ろうの手術をするしかないと言われた。
そう言われれば「お願いします」としか言えなかった。今思えば、他にも選択肢があったかもしれないな。
でもここはお医者さんにお任せするしかない。

ちなみに「胃ろう」とは、口から食事が取れない人がお腹に穴を開ける手術をして、普段その穴から直接栄養を流し込む仕組みらしい。

父は、もう声をかけても反応がほとんどない。

でも、お見舞いに行き、帰る時「お父さん、帰るね」と声をかけた時、「ありがとう」と口が動いたような気がした。
気のせいかもしれないが、涙が出た。

これは延命処置なのだろうか?
父に意志はあるのだろうか?
私のサインひとつで、父の命の長さが決まってしまう。
罪悪感でいっぱいだったけど、帰りの高速では泣かないように歯を食いしばった。