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想い出アニメをもう一度!①:『ルパン三世Part4』【アニメ感想文】

(画像はこちらの記事キービジュアルから)

みなさんおはようございます、深夜区トウカです。
今回の記事はかなり短めです!
サクッと読めると思うので、よければ楽しんでください。

○前書き

それにしても、今期もアニメは大豊作ですね!
話題作・『水星の魔女』の二期に始まり、『U149』、『スキップとローファー』なんかを視聴しています。
今は『江戸前エルフ』が気になっています。

しかし、今回のテーマは今期アニメではありません。
むしろ、「想い出のアニメを今観たらどうなるのか?」という企画になります。

ということで、(続きがあるかはわかりませんが)第一回は私の中のアニメ視聴史を語る上で外せない作品、『ルパン三世Part4』を取り上げます。

○私にとっての『ルパン三世Part4』

私にとって、ルパン三世Part4は特別な作品です。約10年前、深夜アニメを本格的に身始める前、唯一完結まで見た作品です。

当時の私は若いとも幼いとも形容できる年齢で、そんな折に目撃したこの作品からは大きな衝撃を受けました。

その後本格的にアニメを観始めるのわけですが、深夜アニメを完結まで見続けたというのは初の体験でした。

このことから、当作品は私の中のアニメ視聴史を語る上で外せない存在なのです。

○『想い出アニメをもう一度!』企画説明

しかし、往々にして過去の記憶とは実際の作品の本質とは異なるものです。

それを逆手に取り、ただ作品解説をするだけではなくかつての記憶と照らし合わせつつ、「ここはイメージ通り、ここはイメージと違う」などに注目しながら書いていく。
それが新たな発見につながり、再評価にも繋がっていく。

それが『想い出アニメをもう一度!』という企画の本旨です。

○実際に観て

私が再視聴して感じたことは、「かつての記憶よりも作画は動いていない(枚数は多くない)」ということ、「キャラクターのアウトラインを強く取る独特なデフォルメの具合が強いこと」、そして「カット毎に緻密な背景が展開され、それが"色気"に繋がっている」というところです。

背景に関してはやはり製作陣も相当拘っていたようです。
実際、止め絵が多くても満足感が得られるというのはこの背景とキャラクターを踏まえての美しさ、色気があるからです。

決して枚数を多くしなくても作画は美しくなる、ということですね。

(太めのアウトラインが目立つキャラデザ&アイリスアウト。引用元)

これはクラシックスタイルを踏襲したリミテッドアニメの延長線上にあると言って差し支えないでしょう。
当然たまにある派手なアクションシーンでは枚数的な意味でも素晴らしい作画が展開される訳ですが、本質はそこにありません。

私よりかつての記憶ではアクションシーンの印象が強かったですが、このアニメの本質はやはりカットの力強さです。
先ほども言いましたがイタリアの背景を緻密に描写し、明暗のメリハリなどで魅せるテクニックは正しく日本アニメのクラシック技法。

この「作画枚数は少ないもののカット毎のクオリティが高く、止めのカットは外さない」というのは『ルパン三世Part4』を語る上で重要なポイントでしょう。 

○色気ある作画

当時から「色気のあるアニメだな」とは思っていましたが、それを言語化する術を持っていませんでした。今ならどこに惹かれたのかは良くわかります。

イタリアの街並み、なんてことないカフェやレストラン。
それらを入念に下調べした上で"Part4"流の渋い色合いで持って描写する。

さらに、演出として用いられる明暗のメリハリも素晴らしいです。

(OP映像,暗がりから…)
(一気に光が指す明暗の使い方)

そして、その回のラストには出崎統風の水彩画的な止め絵(業界用語では「ハーモニー」と言うそうです)で締め…このクラシカルスタイルな画に色気を感じていたのでしょう。

他にもアイキャッチや時折挟まれるアイリスアウトなど、クラシカルなアニメの技法を多く踏襲しつつ現代的なタッチで描かれた色気溢れる世界が素晴らしいのです。

(愛らしいデフォルメで描かれるアイキャッチ,引用元同上)
(こちらは紫を基調としたモノトーン背景にルパンの青と赤という色彩があまりにも素晴らしい!)


○振り返り

それにしても、やはり記憶の齟齬というのは大きいですね。

このアニメを観た当時の私は今よりも断然アニメ視聴回数が少なく、本格的ガンアクションにばかり目が行っていました。
もちろんそれも魅力の一つではあるのです。

しかし、見直してみてまさかこんなに渋いアニメだったとは思いもしませんでした。
年月というのは自分の意見を大幅に変えてしまいますね。

それも踏まえて面白い視聴体験ができました。
みなさんも想い出のアニメをもう一度観てみたら全く違った感想が心に浮かぶかもしれません。
あなたが好きでみていたのであれば再視聴が苦痛になることはないでしょうし、様々な発見のある楽しい体験に変わるでしょう。

そう、想い出のアニメを見返すのは単なる"視聴"にあらず!
そへは、ある種の体験でもあるのです! 

みんな、懐かしいアニメを観よう!

これにて、『想い出アニメをもう一度①:ルパン三世Part4』は終わりです。


○あとがき

いやあ…それにしても、小林清志さんの次元大介はやっぱり素晴らしいです。キャスト交代に文句をつけるわけではありませんし、引き継げる人物が大塚さんしかいないのは明らかで見事な配役だと思っていますが、やはり私にとっての次元は小林さんなんですよね…。

なんというか、大塚次元はあまりにも堂に入りすぎている気がするのです。めちゃくちゃ頼りになる声じゃないですか?
それに対して小林次元はあの酒焼けした微妙に頼り甲斐はないけどここって時にはやってくれる、多少の三枚目感がある気がするんです。

気に留めないでくださいね、老害の意見なので!
でもやっぱり小林さんの次元は最高だなと再認識した今日この頃でした。 

あ、ちなみにタイトルに『①』と書いてありますが②をやるかどうかは不明です。
やりたい気持ちもありますが別でやっている漫画発掘企画も止まってしまっているので…。

とにかく、こういった企画を続けることは大事かと思うので可能ならやりたいと思います!


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!


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