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舞台感想 宝塚歌劇 星組公演 RRR×TAKARAZUKA ヴィオレトピア

この公演を観るのを、待ちかねておりました。
映画が面白かったですし、宝塚ファンの間では「これ宝塚でやったら面白いのじゃない?」という声があった映画ですから。

映画の感想はこちら。去年の5月に書いた記事ですね。
映画感想 RRR|おとぼけ男爵 (note.com)

評判のRRR面白いよね。宝塚の舞台にすれば面白いのに。
中本千晶さんたちが妄想話に盛り上がっておられて、私も聞きながら大爆笑した感想がこちら。これも5月ですね。
ヅカオタの妄想話に爆笑する|おとぼけ男爵 (note.com)

そのすぐ後でしたね。
RRRが宝塚で舞台化されるって発表されたのは。
中本千晶さんもツイッターですごく驚いておられましたね。

こっちゃんが、ナートゥを踊るの!? 本当に期待大でワクワクしていたな。あの頃の、きゃぴきゃぴした自分の心持が懐かしいです。

9月末以降の宝塚歌劇の悲しい出来事に、心が疲弊してしまって、純粋に「舞台を楽しむ」っていう感覚が少~し鈍くなっていた気がします。

しかし!

楽しい~ 

貴矢先生、素晴らしい! 
あの長い映画を、半分の時間の舞台作品に見事に仕上げています。
全場面がすべて見どころ!と言えるほど、濃厚な仕上がり。
「水」と「火」をダンサーで見せる演出が素晴らしいです。
とても宝塚的で、かつ効果的。
映画の印象的なシーンを本当に上手く見せている貴矢先生の手腕に脱帽です。でも、映画を見ていない方も楽しめること間違いなし。

ナートゥのシーンはもちろん素晴らしいです。
歌って、踊るっていうのが、凄いです。
映画では、歌は吹替で入っているでしょうから、きっと口パク?じゃないかなって思うし、ダンスだって編集できたりするんじゃないかな?
しかし、宝塚は違います。
今、目の前で、歌って、踊って、セリフを話す!!!
凄い! 凄いわ、タカラジェンヌたち。
観客の手拍子も熱い!
もう、このシーンのワクワク感はたまりません。
もちろん、見る前からナートゥのシーンは見どころだろうなって思っていました。もちろん、その期待を裏切らない仕上がりでした。
でも、素晴らしいなって思うのは、ナートゥだけではなくて、すべてのシーンが名シーンだってことです。

拷問されたビームが誇りを失わず魂の叫びを歌う「コムラム ビームよ」は涙がでました。
こっちゃん、本当に上手いなあ~

森での戦いのシーンは、めちゃくちゃかっこいい。
宝塚の戦いの場面って、わちゃわちゃしがちなのですが、この作品は全くそういうわちゃわちゃ感がなくて、見事です。
貴矢先生の演出の力と、星組組子の高い能力が結集して、どのシーンも見ごたえたっぷりです。

それにインドの音楽がいいですね。
同じメロディなのに、歌われるシーンで中身が違って独特の世界観が見えます。それに、本当に、皆歌が上手い! どのシーンも聞きごたえあります。

面白かったのが、「ヅカオタの妄想話に爆笑する」でも書いていたのですが、「ミホシシィさんがお肉を運んで「それで足りるのか?」みたいなシーンがあった」と話しておられた映画の中ではわずかに出て来る「お肉」のシーン。このお肉がさりげなーく街中を運ばれて通り過ぎていくのに「クスっ」と笑えます。映画ファンの心をくすぐる演出にも脱帽!

だらだらせずに、すっきりまとまっているのに、中身はめちゃくちゃ濃厚。
見どころだらけの、素晴らしい作品だと思いました。

最後には客席降りもあって、通路で踊ってくれるのですよ。
もう、最高!

大、大、大満足のRRRでございました。

さて、ショーです。
独特な世界観を持っておられる指田珠子先生の大劇場デビュー作品です。
昨年、栗田先生の大劇場デビュー作品「万華鏡百景色」が素晴らしかったので、これからの宝塚の若手演出家の才能に期待できる!!って思っているところに、独特な世界観を持つ指田先生のデビュー作品。
もう、これは、期待しかない~

幕が開いて、こっちゃんが登場するまでの時間がわずかなんですね。
写真を撮れるのですが、本当は、写真禁止にしたい感じではないかなって思いました。(ファンのことを思って禁止にはできなかったのでは?)
それくらい、最初から、独特の世界観をもつ作品です。

ふらふらと現れた青年がたどりついた先は、劇場の廃墟。
すみれの花に触れると歌声が聞こえ、劇場に棲みつく記憶の中へと誘われ、魔界へと足を踏み入れる……

って感じの物語性のあるショーです。

誰もが持っている心の闇をどこかに感じさせる不思議な物語。
もうね、じわじわ来る感じなんですよ。
見れば見るほど好きになりそうなレビューです。

長谷川達也さん振り付けのキャバレーのシーンの怪しげな群舞が特に好きでした。やっぱ、振り付けは重要ですねえ。
なんと!ここではありちゃんが網タイツにガーターベルトの女装~
きゃあ♡

少々とっちらかった感はあるのですけれど、おもちゃ箱をひっくりかえしたような楽しさと病んだ人の心の闇が混ざるような、中毒性のあるショーだと思いました。

客席降りは男役さんが、ガンガン観客を煽る感じで、もう、鼻血ものよ。
天飛華音くんや、極美慎くんが近くで煽ってくるなんてあなた、夢じゃないかと思いますわよ。お得な席だったなあ~

ホント、あっという間に終わっちゃいました。

指田先生の世界観はやはり好きだなって思うし、若手演出家の素晴らしい才能に期待大です。

こちらも大満足で、今回の作品は芝居、ショーとも大好き!

一度目の観劇で食べたランチはフルールの公演メニュー
インドだからね、カレーですよね。美味しかったです!

二度目の観劇で食べたランチは、新メニューのドレスオムライス。

ソースをかけるとこんな感じ


ご一緒させて頂いたテーブルの方が全員これを注文したら、三種類のポーズがすべてそろいました。

圧巻!

これ注文が重なると大変だよね。一つ一つドレープ入りの卵を焼かなくちゃダメなんだから。
かわりに、すみれシチューがなくなりました。食欲をそそらない色合いのあの名物メニュー……残念なような、納得のような……

110周年!とあるのが嬉しいですね。
まだまだ、今年も波乱含みだけれど、星組ジェンヌさんが、元気いっぱいの公演を見せて下さって、本当にこちらも元気が出ました。

私は、今年も宝塚歌劇を絶賛応援!!!
全タカラジェンヌが全力で舞台に挑めますように!




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