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人生を変えた本(2021.11.17)

 私は図書館司書として働いている。図書館で働いているので本を読むことがすきだ。しかし、PTSDの影響で1年前まではあまり本を読むことがなかった。そんな私だが、小さい頃から好きだった、人生を変えた本を紹介する。

1.絵本「どんなかんじかなぁ」

 この本と出合ったのは小学2年生のころ。夏休みの読書感想文で書こうと思い、親に買ってもらった絵本だ。

 この絵本はいろんな障害を持っているが、その生涯を個性と認識している。さらに主人公の男の子が目隠しをして目が見えないのを体験したり、耳が聞こえないのを体験するために耳栓したりと、友達の目線に立って体験しようとするところが好きだ。

 他者を思いやる気持ちが大切だと、この絵本が教えてくれた。利用者やはとこ、子供ができたら進めたい本である。

2.絵本「はなをくんくん」

冬眠中の動物たちが、花の匂いにつられて目を覚まし、鼻をくんくんさせて花を探すというもの。

 これを初めて見たときは短大のオープンキャンパスだ。当時の私はPTSDと診断を受け、いろいろな出来事で精神を病み、自殺願望が強かった。そんな中で行ったオープンキャンパスで、教授が読み聞かせたのが「はなをくんくん」だ。

 読み聞かせを聞いたとき、自然と涙が出た。心の中の冬が溶けている感覚があった。それまでとてもつらすぎて、感情が麻痺していたこともあり、泣いたことがなかった。この読み聞かせのおかげで久しぶりに泣くことができた。

 今度のおはなしかいで「はなをくんくん」を読もうかな。

3.「スーパーカブ」

 今年の春クールでアニメ化した作品。父親は不在、高1で母親が失踪し、天涯孤独となってしまった山梨の女子高生・小熊。移動手段としてスーパーカブを買ったことから友人ができ、世界が広がっていく話だ。

 特段人生を大きく変えたわけではないが、長年読書を辞めていた私が読書を再開するきっかけを与えてくれた。

 別部署にいる職員さんから

 「音羽さん、この本すきじゃないかな」

 とあらすじとともに紹介してくれた。仕事では小説担当を任されたこともあり、

 「小説担当が小説を知らないのもいけないな」

 と思い、リハビリも兼ねて読んでみた。とても読みやすく淡々と進み、読書をするきっかけとなった。そこから有名作家さんや、今売れている作家さんを中心に読み始め、また読書をすることができた。「スーパーカブ」を勧めてくれた職員にはとても感謝している。

 「スーパーカブ」自体は6巻まで読み終えた。読みたい本が雪だるま式に増えていくのでなかなか続きを読むことができなくなってきているが、これからも続編が楽しみである。

まとめ

 小さい頃から本を読むのが趣味だった。本を読むことが唯一の趣味と言っても過言なかった。しかしPTSDになってからはあまり見たくない情報のほうが圧倒的に多かったので、自然と本が読めなくなってしまった。

 そんな私だが再び本が読めるようになったことはとてもうれしいことだ。今ではソシャゲやswitchのゲームの片手間に読書をしているが、それでも楽しめるのはとてもうれしいこと。これからもたくさん本を読んでいきたい。

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