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どこにも属さない生き方

たまにご質問を頂くのですが、当指導室は整体教会の会員である必要はありません。
なぜなら、わたしが整体教会に属していませんし、わたしの師も教会会員ではなかったからです。
それでも創始者である野口晴哉氏の知恵や思想、技術を私の考えで大切にして、皆さんにお伝えしています。


◎会員制にしない理由


個人的な意見ですが、
整体に限らず、習い事などにおける会員制というのは、本当に学べる姿勢なのだろうか。と疑問に思っています。

整体には、
知ればすぐ出来る知恵やコツ
(間合いのとり方、調律点の場所を覚える等)
もあるし、
習得には時間がかかる分野
(腰腹を鍛える、上手な身体の使い方等)
もあります。
真面目にコツコツ通って、習得に時間のかかる分野も学んでもらいたいのは山々ですが、
本当に学びたければ会員だろうが、なかろうがいらっしゃいます。

「せっかく会費を払ったから、行かなければ」と義務感からの学びでは身につかない。
というのが私自身の考えです。

もし、大切な我が子がたとえ地球の裏側にいるとしても、会いたい時はどこだろうと会いに行きます。
自発的な要求、学びには、それだけ人を動かすチカラがあります。


◎ドロ沼師弟関係にしない

また、野口整体は武術とは違って、
相手を倒すといった勝敗がありません。
その点は茶道や華道に近いものがあります。

だからこそ、弟子や生徒が師を越える。
という実感が得にくく、師は生徒をいつまでも生徒のままにしておくことが出来てしまいます。
自立しない弟子、囲われていたい師に進化はない。と肝に銘じて、知恵や技術をお伝えしています。

私自身も生徒を囲わない先生に、自立を促されながら指導して頂き、本当に感謝しています。

火おこし世界チャンピオン
かつ、武術の講師でもある
関根秀樹先生
腕力を使わない力の伝え方や気配の消し方など、
武術には整体に通ずるものが多くあります。


受け継ぐ人が変われば、
その人自身の良さと融合して進化していける。
そんな稽古を心がけています。


◎属さない生き方


私自身、常に『どこにも属さないこと
を大切にしています。
あの集団、野口整体好きそうな人たちっぽい。
というカラーに、自分の指導室をしたくなかったのです。

会員しか通えない場より、野口整体なんて縁遠いような多様な人にも来て頂ける、広がりのある場にしたかったし、私自身も個の付き合いを大切にしたかった。
それが、私がどこにも属さない理由です。


型や伝統は大切に、受け継ぐべきものだと思います。ただし、伝統と創造は両輪。
本質はふまえつつも、時代に必要な変革は恐れずにチャレンジしたいですし、整体を変革のない硬直した文化にはしたくありません。

治療家界隈というのは、
互いの手法をけなす風潮がどこかありますが
クライアントさんのご相談に寄り添いたい
という方向性は同じです。

野口整体以外にも、
たしかな治療家、助産師、保育士、介護士など様々な分野の方と意見交換をして、
良い部分を取り入れていくような変化は必要だと考えています。
野口晴哉氏もそうやって、『整体』という概念を創造しました。



自身に合った手当てを日常にして、自ずと治る身体を使ってどう生きるかはクライアントさん次第です。
治療家など人に触れるお仕事ではなくとも、
学んだ生命観や、すこやかな身体を好きなかたちで日常に活かして下さい。

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#やさしい手当て
#身体感覚

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