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画面内外のわたしたち


□カオナシ

先日カラオケに行く機会があり、
テレビ画面に流れるCMをふと見ると、
ほとんどが知らないアーティストの方々で
あるのは予想していましたが、
Vtuber(バーチャルyoutuber)とか、
仮面やマスクを着用とか、とにかく
顔が見えない人たちがとても増えたことに
驚愕しました。


芸能活動をするにあたって、
素顔を見せない=ミステリアス
キャラ設定ではあるのでしょうが、
コロナ禍でのオンライン移行や
マスク着用の影響も相まって、
『素顔を見せなくてもデビューできる気軽さ』
が広がったように思います。

一見するとこれはメリットに思えますが、
仮面やマスクはその人自身の
アイデンティティを表すものではなく、
隠すものです。
『素をさらせないままの自分でいい』
という意思にも似たものを感じてしまいます。


電車の中や、お店なんかでも、
イヤホンをしたままスマホを眺めて
人の声や案内などそっちのけの若い人も
増えたように思いますが、
若者に責任があるわけでもなく、
もはやバーチャル世界にしか楽しみがない、
「聞きたくない、見たくない、」
「現実とは距離をとりたい」という
身体のサインではないかと思います。


□内と外

日本人にはそもそも昔から、
目に見えない境界線、
『内と外』を使い分ける種族です。

心を許して気持ちを通わせながら
信頼関係を築いた相手を『内』、
そこに入らない人を『外』として
扱う傾向があります。
これは良い悪いではなく、円満を好み
争いを避ける、日本の伝統的なこころ、
処世術です。

『外』の人にも親切にはしますが、打ち解ける感覚はなく、重要な情報や本音は『内』にしか共有しない。

最近、この内と外のフィールドが、
『ネットとリアル』になってきている気がしてなりません。

家族や同僚、学校の友達などのリアルに繋がりのある人には、SNSのアカウントは教えない。
アカウントは匿名。
閲覧だけして、自分がマイノリティであれば尚更リアルでは本音を隠し、ネットで同意見の人を見つけては「自分も1人ではないんだ!」と落ち着く。


それが家族がいたってそうだったりします。
もちろん、家族には全てをさらせ。
と言っているのではありません。

ただ、
内がネット
外がリアル

そんなフィールドになっている、
そんな心当たりはありませんか?

□身体は、整体は、リアルでしかない


4月13日(土)
出張野口整体 in 鹿児島
ご夫婦、親子さん、お仕事に活かしたい方など
さまざまな背景の方がお越しになりました。

そんな私も、3月某日、
「オンラインサロンで野口整体教室をやって欲しい」
と外部の人から依頼がありました。

身体の動作や手当ての指導は、
オンラインでは出来ません。
それは相手ありきで成り立つものだからで、
相手の呼吸、肉の弾力、背骨など、
実体を観て、触れないと分かりません。

圧のかけ方、触れ方、氣の通り、
これは電波を通してうつされた像では
はかりきれません。

「オンラインでは何も伝わらないと思いますが、それでいいのですか?」
と伺い、それでもやらないよりやった方がマシ。とのことで、1時間、引き受けてみました。
初めての試みでした。

私が手本を見せたり、
一緒にセルフケアや手当てを行いました。
見た目の型が違うとかは、
伝えることは出来ますが、
参加者の方に効果があったか、
わたしが触れてたしかめることも出来ません。

例えば、
「耳がのびるようになるまで横に引っ張って下さい」
と言われたとします。
耳がのびるまでって、
どのくらいでのびたとみなすのか?
どのくらいの圧で引っ張るのか?

このくらい。
それは、実際受けて、初めて分かります。
それを、比喩やなんかで、
言葉では表すことが出来ません。
それは、『理解した』のではない、
『知った気になった』だけです。

『遠方からも気軽に受けられるオンライン』
それは、裏をかえせば
『会わなくてもいい』
ということ。

私はその地にしかいない人に直接会い、
なんらかのご縁で会える人と共に
身体の探究を楽しむ世界を展開していたい。


骨盤調整のセルフケア
お母さんの様子を見て
子どもたちが勝手に真似しています。
仰向けになり、腰回りの地面へのつき方を
before,afterで比べます。

□まとめ

整体は、言葉を媒体としないコミュニケーションです。
言葉で説明できることばかりではない、
人は人の身体をわかりきることはない、
それもまた学びのひとつです。

身体はウソをつきません。
緊張すれば心臓が勝手にバクバクし、
恥ずかしければ顔が赤くなり、
眠たくなればあくびが出る。
身体はいつだってありのままであろうとしています。



身体の本音の声に見合った手当てを日常に。

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