安心は、きっとあなたの双肩にかかっている。
　あなたが心落ち着いていれば、そいつは安心できる。
　あなたが強ければ、そいつは安心を確信する。

　たとえあなたが傷ついていても、そいつはあなたの痛みと悲しさに気づかない。
　それでもそいつは、あなたの肩で安心したいと思ってる。願っているのじゃない。信頼しきっている。

　世の中には、そのようなバランスで成り立つ関係がある。

　仕方がないのだ。順番はまわってくる。今はあなたの番。そいつにもいつか、順番は巡ってくる。

　弱いそいつが強くなる日を思えば、もう少しだけ自分を強くすることができる。
　落ち着きを取り戻すまで、羽根を休めていくといい。

　かつて自分が護られてきたように、今は自分が護りの役目。そいつが来るべき未来で誰かを確かに護れるように、今は全身全霊全力で心落ち着かせてやるとよい。