ジャニーズ騒動に思うことと、性加害百合作品3選
2023年9月7日。どうもテレビではジャニーズ会見で大騒ぎだったようで、各局こぞって生中継していたらしいです。
例の故人の性加害は、言わずもがな昔から有名な話でした。一体何故ここまで放置されてきたのか。それはジャニーズというドル箱を誰も汚すことができなかったとか、事務所が権力者とつながっていたからだとか、そういった憶測もネットで目にしました。
個人的に思うのが、同性間の性加害に対する日本人の認識の甘さです。何せ、強姦の被害者が長らく女性に限定されていたままだったのが日本なのです。
もちろん私が目にしたのはほんのごくわずかの人ですが、LGBT当事者として発信していた人たちも、同性間の性加害や児童への性搾取に関してはとにかく甘いことが多く、国全体が当事者をも含めて「同性ならノーカン」理論を信じていたような気がしてなりません。(一例)
こういった問題は残念ながら百合漫画においても目にする現象です。私は前々から問題視してきたのですが、悲しいことにそれが伝わることはありませんでした。
こういった機会でないと強調しにくいことですので、今回は「性加害百合作品3選」として、そういった作品を取り上げたいと思います。
なお、被虐嗜好といった観点もあり、アダルト作品においてそういった表現は必ずしも問題視はしていないことをあらかじめ書いておきます。また、あくまで悪事として描かれている作品も問題視しておりません。
『作りたい女と食べたい女』第2話の、大きな音で駆け出して「ばん!」とドアを開けて食事を迫るのもなかなかの脅迫じみたホラーですが、“性加害”かと言われると意見が分かれそうなので除外しました。
・『やがて君になる』
第2話でいきなり唐突に勝手なキスをするのがこの漫画です。しかも直前にめちゃくちゃ「私、ノンケなんで~」みたいな話をしています。何故突然合意もなくキスしても構わないと思ったのでしょうか?(性的指向がマッチングさえすれば良いわけでもないけど。)
これで「お前のことが好きなんだ…!」とでも言うならまだマシな気がしますが(本当にマシなのか?)、その後ひたすらフラフラするようなこと言ったり、Aロマみたいなことを言い出すし、そのくせ押し込んでキスするという性加害っぷりです。
・『飛野さんのバカ』
「言う事きいてほしかったらエロいことさせろ」でだいたいの回が進む漫画です。裸を見せろだの胸を触らせろだの、枚挙にいとまがありません。「男ならやばいけど女同士ならOK!」はやめてください。
・『私の推しは悪役令嬢。』
主人公のストーカー正当化に、体の凝視を何故か面白おかしく描く、差別的同性愛者描写がひどいノベルです。これで他のモブ女性陣には同性愛差別を説教するのが本当に謎です。(漫画版やアニメ版がどう変わっているか、それともそのままなのかは、私は把握しておりません。)
さっくりと性加害百合作品3選を挙げみました。残念ながら百合漫画においては近年に入っても意識が変わり切っていないのを残念に思います。
最近は女性向け漫画アプリのコメント欄を見ていると、男性キャラクターの加害行為に対して厳しいコメントがけっこうあるように感じます。このあたりは読者側で意識が変わったのか、元々そういう意見があったのが可視化されただけなのかわかりません。しかし、それを裏付けるように、比較的最近の少女漫画では男性キャラクターの紳士化もかなり進んできているのをよく感じますし、逆にその感覚のまま古い少女漫画を読むとヒーローの暴力性の強さにビックリしたりします。(以上、個人主観。)
それに引き換え、百合作品では「同性無罪」が今もなお大手を振っているように思います。この機会にそういったことも考え直してみるべきではないでしょうか。
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