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島前3島それぞれどんな島?大人の島留学コーディネーターからお伝えします🤲

”隠岐島前”と呼ばれる、
海士町あまちょう(中ノ島)・西ノ島町(西ノ島)・知夫村ちぶむら(知夫里島)の3島。
聞いたことはあるけど、いったいどんな島なんだろう?と、まだイメージ途中の方に!

大人の島留学で各島のコーディネーターを担当している3人に、それぞれの島の魅力・しごとの特徴など聞いてみました!

左:西ノ島町コーディネーター近藤さん
真ん中:知夫村コーディネーター森久さん
右:海士町コーディネーター金城さん

大人の島留学とは?
島根県・隠岐諸島のうち隠岐島前地域(海士町、西ノ島町、知夫村)には、
「大人の島留学プロジェクト」と称して、全国各地の若者たちが島に滞在しながら働くことができる機会を提供しています。
これまで3年間の間に、300名程度の若手社会人や大学生の方が参画しています。

大人の島留学HP


それぞれの島ってどんな島?

−−本日はどうぞよろしくお願いします!
ではまずは、それぞれの島の特徴を教えてください。

(海士町コーディネーター:金城さん)
海士町は、車で2時間で一周できるくらいのサイズ感、人口は約2300人です。
大人の島留学生たちにはE-bikeを貸出しているため、大人の島留学生や島体験生はE-bikeで移動している人が多いです。
平坦な道が多く、自転車で移動しやすい島です。

西ノ島町や知夫里島のようなTHE観光地!というよりかは、
「人に会いに来たくなる島」という印象が強いです。
観光目的の方もいらっしゃるのですが、「この人に会いにくるために海士町に来ました!」という方が多くいらっしゃいます。

船を見送るようす

IターンやUターンの方も多くいらっしゃるので、新しい人の受け入れに柔軟な雰囲気があります。
活動的な方も多く、常にものごとが動き続けていることも特徴的ですね。

海士町コーディネーター:金城さん(R4年度大人の島留学生)


−−西ノ島町はどんな島なのでしょうか?

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
西ノ島町(以下、西ノ島)は島前地域の中では一番大きい島で、人口は約2600人です。
島って1周何時間などで表現することが多いですが、西ノ島の道路は一本道。
端から端までを横断するタイプの島、一本道の片道が45分くらいです。

それと西ノ島は、摩天崖まてんがいや通天橋などの大自然と、図書館や総合運動場などの充実した施設が島の中で共存しているのが特徴的です。

夕方の摩天崖

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
港から摩天崖まで、車で20分で行けるところも魅力の一つ。
自然と暮らしやすさのバランスを自分で作れるところが、西ノ島のいいところだなと思います。

西ノ島町コーディネーター:近藤さん(西ノ島町出身)


−−知夫村はどんな島なのでしょうか?

(知夫村コーディネーター:森久さん)
知夫村(以下、知夫)は島前3島の中では一番小さく、人口は約600人。
島全体が一つの大家族のような島です。坂は多いですが、E-bikeで一周できるくらいの大きさです。

代表的な観光名所の赤ハゲ山には牛が放牧されていて、私の中では"牛パーク"です。
ちなみに、知夫には約2000匹のたぬきがいるんです。
人も牛さんもたぬきたちも、みんなのんびりと過ごしています。

赤ハゲ山にて牛さんと

(知夫村コーディネーター:森久さん)
知夫の方たちは、エネルギッシュでとても人情深いです。
知夫に来たばかりの私でも、子供や孫のように可愛がってくれて。
時に厳しいこともしっかりと伝えてくださいます。

小さい島だからこそ、一人ひとりの存在が大切だと感じています。

知夫村コーディネーター:森久さん(R5年度大人の島留学生)


各島の困りごとって?

−−それぞれの島の個性が少しずつわかってきました。では、もう少し踏み込んだ質問を…
各島の困りごとなどはありますでしょうか?

(海士町コーディネーター:金城さん)
海士町では家が足りていないという現状があります。
大人の島留学や島体験で来ているみなさんのシェアハウスは整えているのですが、制度終了後に滞在したいとなったとき、今の時点では単身で暮らす家は足りていません。

空き家清掃をする大人の島留学生たち

そんな中で、まずは大人の島留学として空き家を整えていこうと、空き家×農業のプロジェクトなどが始まっています。


−−西ノ島はいかがでしょうか?

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
西ノ島は今、旗を持って「一緒にこれをやりましょう!」と島のみなさんを巻き込んでいってくれる人が必要です。
巻き込まれる準備はできているはずなんだけど、みなさん奥ゆかしいのか、声を上げる人は決して多くないのが現状です。

一つの例として、以前に港があったエリアの賑わいを再び取り戻したいと始まった朝市があるのですが、町の担当職員さんは他にも仕事があり、なかなか思うように動かせずにいました。
R4年度大人の島留学生に、本土でマルシェを運営した経験のある子がいて。
その子に任せてみたらいろんな活動をしてくれて、参加者1桁のこともあったイベントが、その子が帰る頃には100人を超える方が来場してくださいました。
今は引き継いだR5年度の大人の島留学生が盛り上げていて、さらに大きくしてくれています。彼女たちが島の人たちを巻き込みながら、自身もプレイヤーとして頑張ってくれました。
そういったプレイヤーが増えてくれると、うれしいです。


−−知夫はいかがでしょうか?

(知夫村コーディネーター:森久さん)
知夫のみなさんは穏やかにとてもしあわせに暮らしているように感じます。
でも、きっと困りごとはたくさん転がっていて。
一人で仕事を掛け持ちしながら、マルチに働いている人がいたり、島にいると「これやってごせ!」とたくさん声をかけられます(笑)

知夫からの景色

(知夫村コーディネーター:森久さん)
知夫は、大人の島留学自体も土壌を耕している途中です。
ちなみに、私は去年の10月から本格的に知夫で働くようになり、来年は知夫に住む予定です。
私自身もまだ島への理解を深めている途中で。

一緒に知夫を探求して、今あるものを大切にしつつ、一緒に小さなトライをしていきたいと思っています!


それぞれの島って、どんな人が向いている?

−−各島の雰囲気がつかめてきました。
それぞれの個性がある島の中で、こういう人がこの島に向いている!など、ありますでしょうか?

(海士町コーディネーター:金城さん)
海士町の大人の島留学は、いい意味で「巻き込まれたい人」が向いているなと思います。
一緒に何かをすることが好きな人。

仕事・暮らしどちらかに限らず、毎日いろんなことが起こる中で、一人でやっていくというよりかは、みんなで一緒に作り上げていくという雰囲気を感じます。
0から1を作ることもあるけれど、1から10を一緒に作ることが好きな人が向いていると思います。

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
海士町は向かっていく先のビジョンが見えているなと思います。行き先が決まっているから走り始めやすい。だから挑戦しやすい島なのかなと。

0から1を作り出したい時も無造作に始めるのではなく、目標に向かって0から1を作り出し始めることができる。
「なぜ0から1を作るんだろう?」としっかりと考える印象があります。

(海士町コーディネーター:金城さん)
「なんで?」と理由を聞く質問を受けることが多いかもしれないですね。
常に問いかけられて、問いかけてというのを感じます。
ただやるのではなく、目的を頭に入れた上で始めることができる。

海士町からの景色

(知夫村コーディネーター:森久さん)
たしかにそうですね。
私は今海士町に住んでいるのですが、海士町のみなさんって誰と話しても一つの話題に対して熱く語ってくださるイメージがあります。
私自身も海士町に来て、たくさん考えるようになったなと思います。


−−西ノ島はいかがでしょうか?

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
熱くなれる人はいてくれたらうれしいのだけれど…
その人が島に合うか合わないかと言われたら、少し違うかもしれません。

(海士町コーディネーター:金城さん)
そういう意味では、海士町とは真逆かもしれないですね。

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
そうだね、西ノ島は自分のペースを守る人が多い印象です。
熱量がある人が来てくれることも、もちろんうれしい。
そういう人が活躍できる場所はきっとあるんだけど、勢いがありすぎると、島の人たちが少し近寄りにくくなってしまう気がしています。

西ノ島からの景色

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
けど、そのままでも少し…と、ちょっと熱い部分を求めているところもあるんです。部屋の温度を18℃から20℃くらいに上げてほしいという感じ(笑)

目標を高く掲げます!と言うよりかは、
0から1をていねいに、一緒に踏み出してくれる人がいてくれるとうれしいです。
マイペースでもいい、一歩ずつをちゃんと進められる人がいいのかなと思います。


−−知夫はどんな人が向いているでしょうか?

(知夫村コーディネーター:森久さん)
人との距離が近いからこそ、自分自身を大切にしながら一緒に進んでいける人。
今いる大人の島留学生たちも、一人ひとりがそれぞれの居場所で楽しんでいる印象です。
知夫は”沼る人は沼る”、そんな島です。

1から10というよりかは、
1を一緒に大切にしていける人が向いていると思います。

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
知夫は、特に人との相性が大切な気がしますね。
みんなに可愛がってもらえる孫タイプの人が向いているかもしれません。

孫タイプの前コーディネーター聖さん


大人の島留学での仕事面での特徴は?

−−島の色や雰囲気がある中で、大人の島留学生や島体験生の仕事面での特徴はありますでしょうか?

(海士町コーディネーター:金城さん)
仕事としては、幅広い仕事から選ぶことができるのが海士町のいいところです。
一個のキーワードを持っている人には向いているんじゃないかな?と思います。
「観光」や「広報」というキーワードに対して、提案できる事業所の選択肢いくつかあるのが魅力です。

プロジェクト型も、一つの事業所に縛られず動けるように選択の幅が少しずつ広がっていっていると思います。

ぶどうを育てる大人の島体験生


−−西ノ島はいかがでしょうか?

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
西ノ島は「これをやって!」というよりかは、「自分でやっていいよ」とまかせてくれる事業所が多いような気がします。
自分で広報媒体を立ち上げたり、ケーブルテレビの撮影から編集まで担当していたり。

大人の島留学生にそこまで任せてくれるんだ!というくらいのことを任せてくれている事業所が多いなと思います。

広報で撮影中の大人の島留学生


−−知夫はどんな特徴がありますでしょうか?

(知夫村コーディネーター:森久さん)
ひとことで伝えるのは難しいのですが…

R5年度大人の島留学生の中に、島守で働いている人がいるのですが、綱取りや、宅急便の配達、シフト作成からエンストのお助け!まで本当にいろいろなことを担当して活躍しています。

島守ではたらく大人の島留学生

(知夫村コーディネーター:森久さん)
知夫での大人の島留学のあり方は、まさに作っている真っ最中。
R6年度は、島守のような今必要とされている業務を担当しつつ、一緒に知夫での大人の島留学のあり方を、土壌を、耕していきたいと思っています。

個人的には、島の情報をもっと発信していきたいなと思っています。
私自身も知夫のことや事業所のことを知りながら、一緒に働き、模索していきたいと思っています。

知夫の図書館ではたらく大人の島留学生

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
西ノ島と海士町は何かをしているときに、「大人の島留学生・体験生」という枠がやっぱりあるけれど、知夫にいる島留学生や体験生たちって、一人の島民として暮らしているな、と感じます。

(海士町コーディネーター:金城さん)
それは本当に知夫ならでは、素敵なことですよね。
一人ひとりそれぞれが島に溶け込んでいるイメージがあります。


コーディネーター的、この島らしいエピソードは?

−−それぞれの島のイメージが出来てきました!
最後に、コーディネーターのみなさんが感じる、「この島らしい!」エピソードをお願いします!

(海士町コーディネーター:金城さん)
海士町は直会なおらい(打ち上げ)が盛んなところですかね。
島の一大イベントの綱引きとかって、もちろん優勝を目指して練習を頑張るんだけど、それ以上にその後の直会のために頑張っている(笑)
地区ごとにもとても盛り上がって、一つの目標に向かってみんなで全力なんです。
海士町は、情熱の島ですね。

綱引き大会の様子

−−西ノ島はどうでしょうか?

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
僕の場合は、島出身ならではのエピソードなのかもしれないのですが…
数年前のコロナ禍の頃、大人の島留学生が来島するときに数日間の隔離があって。コーディネーターが三食分のご飯をみんなのところへ運んでいたんだけど、朝ごはんだけはお店も空いてなくてどうしよう困ったなと思っていて。

近所の人に相談しに行こうとしたら、通りがかりのお母さんに会って「今こういう状況なんですよ」と話していたら、ほかの通りすがりのお母さんたちも「どうしたの?」と足を止めてくれて。
気づいたら5人のお母さんが「じゃあ明日からの弁当作るよ!」って朝6時集合で14人分の朝ごはんを10日間分、毎朝作ってくれました。
その朝ごはんもどんどんグレードアップしていき、最終的にはサラダ、デザートまで追加されていって(笑)

おべんとうとお手紙

(海士町コーディネーター:金城さん)
島のみなさんのご協力、本当にすごかったですよね。

(西ノ島町コーディネーター:近藤さん)
シャイなんだけど、お願いしたら何倍にして返してくれるんですよね。
西ノ島は、やさしさの島です。

おべんとう最終日のお手紙


−−最後に、知夫はいかがでしょうか?

(知夫村コーディネーター:森久さん)
私は仕事中に役場の方と蕎麦かりしたり、牛舎に行ったりすることがありました。平日の午後に、島の方と牛舎でコーヒーを飲んでいたこともありますね。
島の方はすれ違ったらみかんをくれたり、じゃがいもをいただいたりすることもあります。

知夫村からの夕日

(知夫村コーディネーター:森久さん)
やっぱり流れている時間が、知夫はのんびりしています。
知夫時間があるんです。来島前にみんながイメージしている島って、知夫なんだと思います。

冒頭でもお話ししたように、私たちのことを本当に可愛がってくださる、そしてしっかりと向き合って伝えてくださる。
知夫は、人情の島です。


それぞれ個性のある島を
個性あふれるコーディネーターたちが紹介してくれました。
あなたが気になった島は、どの島?

住んでみたい、働いてみたい!と思った方は、
大人の島留学・島体験をチェックです!

R6年度は私たちがコーディネーターです!


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▼大人の島留学・島体験オンライン説明会

▼R6年度大人の島体験 4~7月生募集中!

▼R6年度大人の島留学 4月生募集中!



(R5年度大人の島留学生:柿添)


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