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超進学校におけるスクールカーストについて【陽キャ】【オタク】

灘や筑駒、開成といった超進学校(=男子校)には、いじめやスクールカーストがないと言われる。生徒の精神年齢が高く、お互いに干渉せず無関心であるからだ。

しかし、実際に在籍した僕の経験からすると、超進学校にもスクールカーストは確実に存在する(いじめは存在しない)。ただし、公立中学のように「イケメン運動部がカースト上位、ブサイク文化部はカースト下位」といった一般的なスクールカーストとは異なる。結論から言えば、公立中学のカーストは権力が一元化しているが、超進学校では多元的という違いである。今回は、超進学校にいる生徒を分類し、この点について説明する。

下の図は、超進学校における生徒をオタク的か否か、カーストが高いか否かという2つの軸で分類したものである。先ほど述べたように、カースト上位にも様々なタイプがいることがわかる。それぞれについて詳しく説明しよう。

図:超進学校の生徒の分類

①運動部陽キャ
バスケやサッカー、ラグビーなどの集団競技の運動部に属している。進撃の巨人やワンピースといったメジャーどころのアニメや漫画を嗜むが、いわゆるオタクっぽさはない。

体育祭で応援団をやったり、文化祭でダンスを踊ったりする。

成績は意外とよく、京大医学部や理3にも余裕で進学する。ただし部活など、ほかにやることが多いため、鉄緑会でがり勉するタイプではない。マルチタスクができるリア充である。

彼らはもし公立中学にいたとしても、カースト上位になるであろう。ただカースト下位の人間をいじめない(優しいからではなく、無関心なだけ)という違いがある。

②運動部陰キャ
運動はできるが、おとなしい人。ファッションに気を使っていないことが多く、見た目はチー牛オタクである。運動はでき、コミュ力も最低限あるため、①の運動部陽キャと行動を共にすることが多い。しかしオタク系の人と一緒にいる方が居心地がいいのか、彼らとも仲良くしている。

③五輪メダリスト
数学オリンピックや化学オリンピックなどで成果を出している人。勉強がよくできる。性格はおとなしい人もいるが、オリンピック代表者の会合など、独自のコミュニティを持っているため、人間関係は充実しているように見える。

④意識高い系
ディベート部やESSに属し、模擬国連に参加する。持ち前の意識の高さから、生徒会や校内新聞などにも携わっている。高校生で起業をしたり、プログラミングが得意でアプリ開発している人も、ここに属するかもしれない。

見た目は良くなく、運動音痴な人もいるが、コミュ力と能力が高いため、カースト上位に位置する。

海外大に進学する人もいる。

⑤アニメ研究会
コミケとかにいるいわゆるオタク。しかし彼らの特徴は、「アニメ研究会」などコミュニティに属し、集団で群れるタイプという点だ。

コミュ力も高く、授業中に騒いだりもする。スクールカーストも割と上位である。見た目には無頓着であるが、オタク仲間の人間関係を背景に、文化祭でオタ芸を披露する度胸もある。演劇でクラスの中心になることもある。

この「カーストが高いオタク」という属性の人間は公立中学に居ないため、印象的だった。

⑥一般オタク
コミケとかにいるいわゆるオタクその2。しかし⑤アニメ研究会との違いは、彼らほどコミュ力や押しの強さがないため、カーストは低いということだ。しかしゲームやアニメを介在としてコミュニケーションをとることができるため、ある程度友達はいる。⑤アニメ研究会と行動を共にし、付き従っているイメージである。

皆さんがイメージする通りの普通のオタクである。

⑦変人
コミュニケーションがうまく取れなかったり、常人が理解できない行動をしたりする。その言動からクラスの失笑を買うことも多いが、ある意味キャラ立ちしている。遅刻、約束を守らないなど、社会不適合者であることも多い。自分の世界に入っている。

いかにも「高学歴」「天才」といった感じだが、意外と成績は悪く、浪人しがちである。やはりある程度の真面目さがないと勉強はできないのか、、、

超進学校にはこのタイプの比率が高い。公立中学ではクラスに1人いるかいないかに対して、クラスに5~10人は居るイメージである。この属性の人は、公立中学だといじめられるが、超進学校では居心地がいいと思う。オタク趣味を持っていることもあり、ある程度人間関係を構築できるからだ。公立中だと浮きまくるはずなので、「中学受験をすべきタイプ」だろう。

⑧ぼっち
友達がおらず、いつも一人で行動している人。コミュニケーション力が著しく低い場合も多い。ただ数学がとてもよくできたり、音楽(作曲)の才能が有ったりする。そのため、数学研究部や音楽系の部活、科学オリンピックなど自己アピールの機会はある。こういう人も超進学校では認められる。

⑨無キャ
これといった才能がない人。成績がいいわけでも悪いわけでもなく、かといって音楽とかプログラミングとかが出来るわけでもない。コミュニケーション力も低いが皆無ではない。

友達が少なくぼっち気味だが、⑦変人ほど自分の世界に没頭できるわけでもなく、⑧ぼっちのように才能があるわけでもないため、居場所を感じられず非常に悩む。

⑩高校編入組
自分は高校受験して入学した側だが、高校編入組は①~⑨のいずれにも属さないことが多いため、別途分けることにした(ちなみに僕は⑨無キャであった)。

公立中学でやっていけたため、すごくオタクだったり変人だったりするわけでもない。また中学受験組で既にカーストが出来上がっているため、上位に立てるわけでもない。そのため、いわゆる「普通の人」が多く、図では真ん中に位置させた。

高校編入組でもコミュ力が高かったり、運動部出身の場合は①運動部陽キャに属せる。またごくまれに②五輪メダリストになる人もいる。

まとめ

超進学校にいる生徒を10個に分類した。言いたかったことは、公立中学と違ってカースト上位も多様であることひとくくりに変人・オタクといわれがちでも様々に分類できるということだ。

べてらんちや河野玄斗、Tefuなど超進学校出身の有名人が、今回の図でどこに位置づけられるか、考えるのも面白いかもしれない。


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