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グルテンの役割 スポンジ生地編

小麦粉の「グルテン」が、スポンジ生地に与える
影響を簡単にまとめました。

(※あくまで小麦粉でなくグルテンについてです。「小麦粉」自体がお菓子に与える影響は他にもあります)

スポンジ生地を作る際の一助になれば幸いです。


◇スポンジ生地における
「グルテン」の役割


グルテンがスポンジ生地にもたらす主な役割として

  • 焼き固まり、生地の繋がりとなる

  • ふくらんだ生地を支える

  • ソフトな弾力を与える

以上3つの要素があります。



スポンジ生地の断面をみると、細かい穴がたくさんありますが、これは泡立てた卵が焼き固まったためにできた空洞です。

そして小麦粉を加えた際にその穴の周りを固めて、

ボディを作り出すのが小麦粉の「デンプン」です。

そして「グルテン」はそのボディを支え、形を保つ手助けをしています。

グルテンはデンプンを取り囲むように立体的な網目状に広がり、オーブンの中で加熱されて固まります。

これが生地がバラバラにならないようにつなげ、
ふんわりとした弾力の状態を作り出すのです。

建物で例えると、

⚫︎デンプン
生地という「壁」を固めるコンクリート。

⚫︎グルテン
「壁」や「コンクリート」を支える柱、骨組み。

といった役割を果たしています。



◇グルテンがないと?


実は、デンプンの機能だけでも、スポンジ生地をふくらませることは出来ます。
(※小麦粉をデンプン粉に置き換える等して)

しかし、グルテンがない生地は、

  • つながりが弱く、バラバラと崩れる

  • ふくらみを支えきれず、しぼむ傾向がある

  • パサパサした食感

といった影響がでます。

一般的なショートケーキなどには適さないかもしれません。



◇注意点 過剰なグルテン


ここまでグルテンの利点ばかり話しましたが、
グルテンが出来すぎてしまうのも良くありません。

理由として、

  • グルテンが生み出す生地の粘り気は、スポンジ生地がふくらむのを妨げてしまうから

  • 焼き上がった生地が固くなってしまうから

などがあります。

ここで注意すべきは、

「小麦粉を入れた後の生地を混ぜすぎない」

ということです。

混ぜ過ぎによるふくらみの悪くなる原因は、

「卵の気泡が壊れたから」

というのが一番有力ですが、

グルテンが過剰に出来てしまったことも原因の一つであるのです。


グルテンは小麦粉が含有する成分の10%にも満たない量ですが、
これだけ大きな変化をもたらすことを考えると
いかにお菓子作りに重要かがわかります!

※bitesjapansquadの投稿: Ironman_fe

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