対馬の魚色々 ホントの旬はいつなの?

 離島に住んでいると、世間の混乱とは文字通り離れて、身の回りの生活自体は変わらず流れている。一番の影響は、もちろん飲食店のお客さんへの客足が落ちていることだが、それはどうしようもないこと。個人的に受けている影響は市立図書館が3月頭から休館したことで、時化の日の選択肢が一つ減っていることくらい。ちょうど他にエネルギーを振りたいことがあるんで、それもまぁえぇかレベル。

 つまり自分で選択した田舎暮らしのメリットを絶賛享受中。

 いつも通り淡々と仕事をしながら、色々と面白いことを妄想するのに時間を遣い、Youtubingして真面目に学んでる笑

 さて本題。魚の旬て分かりにくいよねぇ。というか普通の人はあまり意識せんか。対馬の魚の旬について、この2年で見えてきたことを公開しよう、というのが今回の記事。

 日々の仕事で取り溜めた(撮り溜めた)データを整理してアウトプット。魚を発送するために内臓を出している(内臓が腐りやすいから、鮮度を保つためね)と、色々発見したり思うところがあるワケで。

 漁協出荷(既存の魚市場経由の流通)やと、需要-供給バランスに引っ張られて、本当に旨い魚が高く売れるワケではないというのはよくある話。美味しい時期の魚が沢山獲れて値段が下がるというのは、消費者にとってはメリットあるけど、漁師にとっては高く売れるに越したことはないからな。大して旨くない時期の魚が、供給量が少ないために高値で出回るのは色々勿体ない。なのでフラットアワーで直販する魚は、基本的に内臓脂肪を始めとする魚のコンディションを重視して値段決めをしている。他の漁師から仕入れする際の値決めも同じ。

 それと調理法との相性によって印象付けられた旬てのもあるんやなぁ、というのを初めて知った。例えばクエの話。クエと言えば鍋、鍋が食べたくなるのは寒い冬。でも明らかに夏場のクエの方が脂ノリ良い。クエの場合、冬場も決して脂ノリ悪くはないし、火を通すことで旨味が出てきやすいからOKなんやけどね。刺身や鮨で食べるなら、夏場が絶品!

 

 さて、オレの取り溜めた(撮り溜めた)生データの一部を公開笑

 まずはiPhoneのMemoアプリにつらつらと入れている、その名も"捌きメモ"。もうちょいスマートな名前あるやろ笑

スクリーンショット 2020-03-27 23.12.52


 魚を捌く時にはいつもゴム手袋してるから、いちいちそれを脱いでiPhoneを操作するのはまぁまぁ面倒やけど、大事なことなので。


 次は写真。

内臓脂肪.001

 こちらもいちいち手袋脱ぐのは面倒やけど、これも大事なので。

 こんな写真撮ってるから、オレのiPhoneの写真ストレージは魚の内蔵の写真ばっか笑

 

 このMemoと写真のままやと散らかりすぎなので、データを整理した結果がコレ。

スクリーンショット 2020-03-27 22.53.06

 フラットアワーでよく扱う魚種(データが揃いやすい魚)に偏ってるけどね。まだまだ点が線に繋がりつつある段階やけど、大まかな傾向は掴めるものになってるかなと自画自賛。

 今年もデータを蓄積して、より正確なものを作りたいと思ったり、もういいかなとも思ったり。

 個人的には、値段は張るけど本当に良い魚ですよ、と得意先に自信を持って案内できる良い時期の魚を魚突き&一本釣りでもっと漁獲していくというのは今年の目標。特にクエ、スジアラ、ヒラスズキはお客さんにも喜んでもらえるし、漁獲の満足度も高い(とにかく魚がカッコ良い笑)ので、マジでWin-Win。

 寒いという理由で(時期的にシケがち&プランクトンの発生時期で海の濁りが取れないというのもある)1ヶ月ほど魚突きを休んでるけど、そろそろ禁断症状が出てきてる笑。潜りたい。
 このシケ明け、潜り行ってみよ。まだ寒いわ、て後悔するんやろな。

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