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【アート企画】私たちの中に眠る言葉たちを掘り進める

ALS(筋萎縮性側索硬化症)という身体が動かなくなってしまう難病があります。この難病の治療研究を支援しているのが「せりか基金」です。

「せりか基金」は、『宇宙兄弟』という大人気マンガから生まれた支援基金です。物語が現実の世界に関わることで、物語と現実が一緒に進んでいく感じがとても好きで、私も2020年から月額3265(みじんこ)円を支援しています。

自分自身も、アートを通じて医療貢献ができるようになったらいいなという夢があるので、これを機に支援額と同額のアート企画を毎月2点ずつ考えて販売し始めました。

医療をテーマにしたアート作品が何かを常に考えておけるように、と思って始めたのですが、2021年に入ってから若干遅れ気味です。もっとちゃんと向き合って勉強して考えないといけないですね。これ以上遅れないように日々考えたいと思っています。

そんなわけで、こちらは1か月遅れの2021年1月分の2本目です。

ALS患者の藤田さんの著作を読みました。

一番の恐怖は「Totally Locked-in State(完全に閉じ込められる)」だと書かれていました。

ALSって身体は動かなくなりますが、感覚や思考はそのままなんですね。だから、考えることは変わらずできるんです。でも、身体が動かないためにコミュニケーションを取るのが難しくなってきます。

病気が進行しても、目は動かせることが多く、目の動きを読み取ってコミュニケーションを取る機械とかが開発されています。でも、目が動かせなくなってしまったら…

自分の周りで起こっていることが分からないまま、自分自身の中に閉じ込められ、人が周りにいるのに孤独を生きることになるのかもしれません。でも、ALSは耳は聞こえるし、涙を流すこともできるんですね。外部との連絡手段として、涙を流すことができるとしたら、言葉と涙によって私たちはまだコミュニケーションできるのではないかと考えたのです。

企画内容

人々に患者さんの周りに集まってもらい、本人の中に発したい言葉を掘り出すというアート企画です。本人が伝えたいメッセージが、炭鉱に眠るダイヤのように身体の中に埋まっていると想像し、私たちはダイヤを発掘するように、自分以外の誰かの心に近づこうと試みます。

コミュニケーションは伝えたい側と受け取る側の歩み寄りによって生まれます。身体の中に埋まっているだろうメッセージを、これじゃないかと話し合いながら声をかけ続けます。想像にすぎないかもしれませんが、耳は聞こえるはずなので、本人が本当に伝えたいメッセージを掘り出せた時に、涙を流すんじゃないかと思うのです。

ふだんの生活の中で、私たちは誰かとコミュニケーションできているように感じています。でも、それはもしかしたら単に自分が伝わったと思い込んでいるだけかもしれません。自分以外の誰かを自分のことのように想像し、中に眠る言葉を発掘するということは、私たち自身に誰かとコミュニケーションを取ることの難しさと、伝わることの喜びの両方を与えてくれます。

伝わっていると思って相手を知ろうとすることを忘れてないでしょうか。
同じ表現が言い回し一つで伝わらなくなってしまうことはありませんか。
相手の言いたいことを想像するのはどのくらい難しいことなのでしょうか。
自分自身が本当に言いたいことは、本当に自分で分かっていますか。

このアート企画を通じて、私たちは改めてコミュニケーションについて向き合います。

アート企画はこちらから購入できるので、もしよければチェックしてやってください!みじんこもついてきます^^

せりか基金についてもっと知りたい方はこちらからどうぞ!


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