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快楽主義なパリピちゃんと、幸福主義なサトリ君。 どっちが幸せなのかな?

ハイライト
 ・2つの幸福:快楽主義なパリピちゃん VS 有意義追求タイプのサトリ君
 ・快楽主義のパリピちゃんは幸せ求めるウサギタイプ
 ・幸福主義なサトリ君は老後にたくさん残すカメさんタイプ
 ・極端なパリピちゃんとサトリ君は幸せになれないかも?

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エロ神クズお t-aceの台頭

この間、t-aceというアーティストがスッキリに出ていて、安室奈美恵さんのSweet 19 Bluesを歌っていてプチ炎上していました。

彼にタトゥーがたくさん入ってることや、曲や主張が金・酒・セックスと過激なこともあって炎上に至ってしまいました。しかし、保育園にブランコを寄贈していたりと道徳的な面も持っている彼については過剰に責める必要も無いのかなーと個人的には思っています。犯罪を犯しているというわけでもないですしね。

さて、t-aceさんの曲をあえて取り上げたのには意味があります。

彼の言う「金・酒・セックス」は、いかにも快楽主義なパリピちゃん的発想です。確かに、人生は一度きり。「金・酒・セックス」で気分が良くなること=幸せかもしれません。コチラを快楽主義なパリピちゃんと名付けます。

しかし一般的に言われるように、「人助け」や「自分の能力を存分に発揮すること」、「子供を育てる」こと等、人生に意義を見つけ出すような行動をしても、幸せを感じることが出来ると言われています。コチラを幸福主義のサトリ君と名付けます。

今回は、心理学的な研究結果を踏まえたうえで、快楽主義なパリピちゃんと有意義追求タイプのサトリ君は幸せになれる??という事を本気で検証していきます!


快楽主義のパリピちゃんの生態

冒頭紹介したt-ace”遊びの天才”のフレーズはこんな感じ。

・朝から晩まで音楽流して 酒、片手踊って
・ヤリたい子いたら連れて帰る 明日死んでも良いぜ
・俺に才能なんてない でも遊びに関しては天才じゃん
・金は貯めない ハデに生きたい

まさにパリピちゃん界隈の神様的主張ですね・・・!

「酒・セックス・金」を一気に消費することで、即効性でバリバリ最強の幸せ絶頂ロードを突き抜けようとするスタイルです。

他にも「美味しいもの食べてハッピー」等、人間の欲求に素直に生きよう!と考えるのが快楽主義のパリピちゃんの特徴です。

私が小学校の先生だったら、”快楽主義は身を滅ぼすからやめよう!”と教えるかもしれませんが、

『今日はそんなヤボなことは言いません。』
もっとセクシーにいきましょう!

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快楽主義は古代ギリシャの時代からある言葉で、ヘドニズム(快楽主義)と言われています。このパリピ的行動の数々は人々の”気分をポジティブにします。”

ネガティブな人生よりポジティブな人生の方が良いに決まっています。お金が少しでもあれば、即効性で強力にヒトを良い気分にさせることが出来ます。これらの行動を避けすぎる必要はありません。

一方、もっと長いスパンで考えるとどうでしょうか?

「50年前にしたあのセックスのお陰でワシは幸せだったんじゃ・・・」と死に際に言えたらカッコいいかもしれませんが、大抵のヒトは50年前のセックスを気にしてはいません。

快楽主義の最大の弱点は、

ポジティブな気分が”一瞬で過ぎ去ってしまうこと”です。


幸福主義なサトリ君の生態

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幸福主義なサトリ君は

・人助け
・自己実現のためにひたすら努力を重ねてスキルアップ
・子どもと家庭を守るために仕事を頑張り抜く

など、快楽主義のパリピちゃんとは反対に、”今はツラくても、長期的には大きな幸せ掴む!”という考え方です。

この考え方も古代ギリシャ時代からある言葉で、ユーダイモニズム(幸福主義)と言われています。サトリ君の行動は”人生の意義を高めます”

例えば、覚せい剤をバリバリにキメながら、ボタンを押すだけの労働をする仕事に就くことを想像してみてください。ちなみにボタンを押しても何の意味もありません。

そんな仕事、何の意味もないんです。

一生を意味のない仕事で生きるヒトは幸せだと思いますか?誰かに感謝されたり、時代に残るような成果を仕事で出すことが出来たら、その方が幸せですよね。ですから、幸福主義も大切な考え方です。

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一方、短いスパンで考えるとどうでしょうか?

”人生の意義”を達成する為には、普通は努力がめちゃくちゃ必要です。したがって、短い期間では明らかにツラいでしょう。その一瞬を切り取ったら、酒飲んでパーティしてた方が幸せなのは間違いありません。

幸福主義の最大の弱点は、”その瞬間は大して幸せじゃない”ことです。


快楽主義のパリピちゃんと幸福主義なサトリ君の結婚。

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パリピちゃんのように、一瞬だけ幸せだとしても人生の最後に幸せだとは感じられないでしょう。

逆にサトリ君のように、一瞬の我慢を一生続けることは、あまりにも大変です。人生の最後だけ良いと感じられても、一瞬を切り取ったら全てツラかったんです...という人生は良い人生ではありません。

やっぱりバランスが重要なんです。パリピちゃんのように発散するときもあれば、ここぞという時はサトリ君のように頑張れなくちゃ、何も残りません。

そのバランスを変えた方がいいのか、良くないのか?

それは、このテストで見ていきましょう。


人生の満足度を測るテスト

イリノイ大学の心理学博士が開発した人生の満足度を測る質問を試してみましょう。

a.ほとんどの面で、私の人生は私の理想に近い
b.私の人生は、とてもすばらしい状態だ
c.私は自分の人生に満足している
d.私はこれまで、自分の人生に求める大切なものを得てきた
e.もう一度人生をやり直せるとしても、ほとんど何も変えないだろう
1 全く当てはまらない 2 ほとんど当てはまらない 3 あまり当てはまらない
4 どちらともいえない 5 少し当てはまる 6 だいたい当てはまる
7 非常によく当てはまる

a~eに最も当てはまる回答を選んで、合計してみてください。

・アメリカ大学生の平均点は23~26点。

・日本の大学生の平均点は18.9点でした。

このテストは、幸福主義のサトリ君の幸せを測定する質問です。

20点以下のヒトはちょっと点数が低め。サトリ君を見習って、もう少し長期的な目標に向かって努力した方が良いかもしれません。

逆に30点以上のヒトはかなり幸せ度合いが高め。パリピちゃんを見習って、今の快楽を少し楽しんでもいいかもしれません。

とはいえ、パリピちゃんとサトリ君のバランスはとても難しいものです。なかなかどうやって調整して良いか悩むかもしれません。しかし、明確な答えはありませんから、自分で選んだ道を突き進んでいけば、ゴールは幸せになれると思います。

大切なことは、極端なパリピちゃんやサトリ君を目指さない方が良いという事です。


日本人はサトリ君が多いですから、もっと今を感じることにもう少し気を向けても良いのではないでしょうか??


引用

Delle Fave, Antonella, Fausto Massimini, and Marta Bassi. "Hedonism and eudaimonism in positive psychology." Psychological selection and optimal experience across cultures. Springer, Dordrecht, 2011. 3-18.

うの かおり,”ポジティブ心理学の挑戦” .研究対象の変化と新しい分析アプローチ,日本労働研究雑誌 2018.

https://jinjibu.jp/article/detl/keyperson/1543/2/

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