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デッドラインの効果

山口県内の女性創業者や創業予定者の交流・情報交換のイベント「オレンジミーティング」にお招きいただき、30分のミニ講座を担当しました。

参加者の皆さんと集合写真(公式サイトより引用)

「無理なく続ける!ファンを増やすSNS活用術」というお題をいただいたので、SNSを無理なく続けるための心得・3ヶ条というものを考えてご紹介しました。

SNSを無理なく続けるための心得・3ヶ条
・フォロワーは量より質
・FF比は気にしない
・計画を立てる

講座でお伝えしきれなかった点の補足を兼ねて、これを深掘りしてみます。

フォロワーは量より質

SNSに関する相談を受けると、必ず「フォロワーを増やすにはどうすればよいですか?」という質問をされます。

フォロワー数は気になるひとつの指標ではありますが、有名人やインフルエンサーでない限り、そこまで重要視する必要はありません。

最も重要なのは、フォロワーのなかにあなたのビジネスのファンがどのぐらい居るのか?です。平たく言うと、あなたにお金を払ってくれるフォロワーが何人いるのか?ということです。

ビジネスアカウントとしてSNSを運用するとき、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを投稿するのが鉄則です。価値のあるコンテンツとは、例えば次のようなものです。

  • 役に立つ
    コンテンツが人々の問題解決に役立つ情報を提供することが重要です。具体的なアドバイスや実用的なツールを提供するコンテンツは、読者にとって明確な価値を提供します。

  • 共感できる
    コンテンツが感情に訴えかけることが重要です。読者の共感や興味を引くストーリーテリングや感動的な体験を伝えるコンテンツは、人々にとって価値あるものとなります。

  • 関連性がある
    コンテンツが読者の興味や関心に合わせてカスタマイズされていることが重要です。ターゲットオーディエンスに合わせた情報やアドバイスを提供するコンテンツは、読者にとって価値をもたらします。

  • 信頼できる
    コンテンツが信頼性と専門性を持っていることが重要です。信頼できる情報源や専門知識を提供するコンテンツは、読者にとって価値となります。

継続的に価値のあるコンテンツを提供してくれると感じたとき、ユーザーはあなたのアカウントをフォローしてくれます。自分が書きたいことを書くのではなく、ニーズがあるコンテンツを投稿すべきです。そうすれば、おのずとフォロワーは増えていきます。

フォロワーを増やしやすい施策のひとつとして、プレゼントキャンペーンなどの物質的・金銭的な価値で訴求するという方法があります。おそらく短期的にフォロワーは増えると思います。

その人たちはバーゲンセールのときだけ来店する客に似ています。おそらくそこから継続的なファンが生まれる可能性は低いでしょう。

無理やり集めたフォロワーはエンゲージメント率が低いため、むしろアカウントの評価を下げることにも繋がりかねません。

焦って質の低いフォロワーをかき集めるよりも、あなたのアカウントに価値を感じてくれる人と一人ずつ繋がっていった方が、時間は掛かるかもしれませんが、長い目で見ると良い結果をもたらします。

FF比は気にし過ぎない

FF比とは、フォロワー数/フォロー数の比率のことです。

フォロワー数が多くてフォロー数が少ないほうが格好が良いからと、できるだけフォロー数を少なくキープしようとしているアカウントを見かけることがありますが、ビジネスアカウントの場合は決して良策とは言えません。

SNSはソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)なので、一方的な情報発信よりも、ユーザー間の交流に重きを置いて設計されています。

特にSNSを始めたばかりのアカウントは、こちらからアクションを起こさなければ誰にも気付いてもらえません。自分が価値提供できそうなアカウントに対して、ときにこちらから積極的に「いいね!」「フォロー」などをしていくことも必要です。

InstagramなどのSNSは、興味を持ちそうな投稿のみが優先的に表⽰されるようなアルゴリズムが組まれているため、ユーザー毎に表示される内容が異なります。

優先順位を決める要素のひとつに親密度(Relationship)があります。文字通り、自分と相手のアカウントがどのぐらい親密であるかが、コンテンツが相手に届くかどうかの分かれ目になってくるのです。

例えば特定の人から届いたコメントやDMに返信したり、お互いに「いいね!」をし合うことによって、親密度はアップします。コミュニケーションを取ることによって、フォロワーとの関係性を深めていくのが、SNS活用の醍醐味のひとつです。

ちなみに、FF比が低すぎるとスパム認定される可能性はあるので、フォロー数だけを増やし過ぎるのは控えましょう。

無理なく続けるために計画を立てる

無理なく続けるための最大の秘訣は、投稿頻度をあらかじめ決めたうえで、「●曜日●時頃に投稿する」という風にスケジュールを決めることです。

思いついたときに投稿しようというスタンスで、うまくやれている人も稀にいらっしゃいますが、多くの方は投稿する内容が思いつかず、日常の業務に忙殺されて、SNSアカウントを放置してしまいがちです。

SNS投稿のネタを作るためのハードルを下げるためには、あらかじめどんな内容のコンテンツを投稿するかを決めて、あらかじめ決めた構図で写真を撮影して、定型フォーマットの文章を添えて、スケジュール通りに投稿することです。予約投稿なども活用すると、より運用が楽になるでしょう。

また、常日頃からネタをストックしておくことも重要です。

私もこのnoteを始めるにあたって、タイトルを52個考えて書く内容をストックした状態からスタートしました。一年は52週なので、ストックが52個あれば週一更新で一年書き続けられます。

そのときどきで考えることを減らして、スケジュールどおりに運用するというのが、地味だけれど長く続けていくための秘訣だと思います。

モチベーションや熱量などよりも、明確なデッドライン(締切)のほうが、クリエイティブの原動力になるのです。

自らに締切を課せば継続できる

ここまで読んで「言っていることは分かるけど、計画を立てて運用していくのって難しいよね」と思われた方も少なからずいらっしゃると思います。

難しいからこそ、きちんとやればやった分だけ差が付くのです。

わたしたちはしばしば、自分自身に対して寛容すぎる傾向があります。やらなければならないことを後回しにして、ぼんやりとした時間を過ごしてしまうのはよくあることです。

自分のタスクに自ら締切を設定することで、だらだらしがちな自分に強制力を与え、やるべきことをやり遂げるための糧にすることができます。これをデッドライン効果と呼びます。

私は週一でnoteを更新しながら、まさにこの効果を実感しています。

どうしても怠けてしまいそうな人は、SNSのプロフィール欄に「●曜日●時頃に投稿します」と宣言しましょう。そのぐらいの覚悟を持ってSNSに取り組めば、おのずと結果は付いてくると思いますよ。

では。

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