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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿216

第215回から続く


米5年債の利回り


今日は、この寄稿の下の方に記しております”米5年債の利回り”のところをよく読んで見てください。

僕のように、現実社会、現実の生活で、「能書きとか説明とか解説とかどうでもいいから、具体的にどうするの?」(笑)とかって、よく言っている人間(笑)にとりましては、こういう方が自分にとってわかりやすいかなと思っております(笑)。

さはさりながら、まずは、ブルームバーグ記事を引用させて頂きます。

・「6月の米利上げ休止巡り、意見の相違明らかに―FOMC議事要旨」


僕は、過去の寄稿で、アメリカの専門家の方のコメントを引用して~”これはもうベアーマーケットラリーとは呼べない、おそるおそるというところはあるにせよ、新しいブルマーケットだ”、とお考えになっておられるアメリカの専門家の方と、考え方については、異にしております、僕はそう考えておりません、という事を述べてきました。そしてこの専門家の方の意見と僕の持つ意見を少々対比させることによって、マーケットに対する手がかりを探って行きましょうとも述べました。

金利のところ、業績のところ、ピボット(FRBの政策転換)のところという3点でそれをしてみます。

金利のところ~


今回のFOMC議事要旨からも。そして、先日からの”あと2回もしくはそれ以上の回数の利上げが適切”というパウエル議長のご発言からして、僕のそれまで味方に反して、利上げサイクルは続いていると考えるのが常道で、その利上げサイクルが続いている時に、6月も7月も2会合も連続して利上げ見送りというのはちょっと考えづらいですね。よって、7月利上げするんだろうな、と。で、7月利上げするならリバースレポのオファー5.3%はあり得るな、と。この場合、T-Bills(米財務省短期証券)は魅力的ではなくなってしまう可能性が高いかな、と。

業績のところ~


第215回寄稿で述べましたが、企業利益についての現在のコンセンサス2023年EPS予想3%減、同2024年11%増。僕の場合はですが、これには賛同しかねます。


ピボット(FRBの政策転換)のところ~


今回当初予想から”後ずれ”して金利引き上げ局面が終了した後、これまで歴史的にFRBがそうしてきたように、”そう間髪を入れずに金利を引き下げる”、と、僕は思っていませんし、考えていません。ピボット(政策転換)なんてないでしょ、と述べてきました。「高い、を、より長く」これがFRBの基本姿勢だと思っていますから。

ソフトランディング、新しいブルマーケットの初期段階という考え方、シナリオを採るなら、この上記の業績のところとピボットのところの条件は、外せないでしょう。

新しいブルマーケット、その初期段階と呼ぶなら、上記の業績のところが、その通り、その数字でなければならないでしょうし、もちろん、ピボット(FRBの政策転換)もなくてはならないでしょう。条件通りに進行しませんとね。ソフトランディングに行きつきませんものね。

加えて、フォワードのPEだって、19xとか、19.5xとかではなくて、”少なくとも”20x以上、ってことになるでしょうし。それが現実に起こるのであれば、それはソフトランディングそのものですけどね。

僕はそういう見方、考え方を採っておりません。

僕はベアーマーケットラリーの終盤に差し掛かっている、フロス(泡、あぶく)の高いところはどこまであるのか、4500超から4600があるのかどうか。このレベル感を探る事が目的で、新しいブルマーケットとおっしゃられる専門家の方のコメントを重視しながら、それに注目してきました。新しいブルマーケットの初期段階に差し掛かりながらも、それが、この寄稿ので述べて来た諸要因により、腰折れするという考え方が僕の考え方です。

そして、もうひとつ。この専門家の方ではありませんが、新しいブルマーケットだとおっしゃる別の専門家の方は、FRBのシャドー流動性こそが新しいブルマーケットを支えているとおっしゃいます。

果たして今後もそうでしょうか。少なくともFRBが、”意図”している事、その”意図”は、流動性を吸い上げることだと僕は考えております。米財務省はこれはまた別でしょうけど。このあたりが、複合要因が絡む複雑な事象ですね。過去のこの寄稿でひとつの考え方として、「複合要因の絡む複雑な事象を簡潔化して述べる事は危険」と述べてきましたが、まさしくそれだと思います。

AIミニバブル


来週から第2四半期の業績発表が始まりますが、そう前述のように楽観視できるのか。ナスダックのラリーは、ウォール街のストラテジストご指摘のように、AIミニバブル、これに支えられてきたのではないですか。これ以外に、特筆すべき要因は何かありましたか。僕には、これ以外に目立ってあまり見当たりません。

僕は、ハードランディイングのシナリオ採用者でもあります。

新しいブルマーケットだという方々は、今度は、これで、サマーラリーがどうのこうのとお決まりのように言う人達もいるでしょうし。0DTEオプション(0day to Expiryオプション・1日(24時間)以内に満期を迎える超短期オプション)を謳歌している投資家さんもたくさんいらっしゃるわけで。まあ、いろいろあるでしょうけど。

アメリカの5年債利回り~


アメリカの5年債利回り、今この寄稿を書いている時点で4.251ですね。この利回り推移については、専門家の提供するチャート見ておりますと、去年の10月を始めとしてそこからつくられてきた、描かれてきたパターンから、今この時点では上にブレークしている格好になっているんですね。今の一時的なものなのか、これが上にブレークしてそれが今後も続くのかというところは、これから見るしかないですけど、少なくとも、これが上にブレークしてこれからも続くのであれば、株を支える要因にはならないでしょうし、株に対して逆風になるでしょうね。

物事の効果を確認するには一定程度の時間がかかります。効果、”相殺”、とか、”綱引き”、とか、”膠着”とか。いわゆる、抽象的な言葉ですね。しかしながら、この5年債の推移は、具体的です。4.2%以上が、今後も続くのか?というところです。経済指標やいろいろなイベント、いろいろありますが、そういう中で、これが続くのであれば、それは、昨年10月からのパターンが変わったわけで、それは株にとっては良い話では明らかにないわけですからね。株の上昇を支える要因にはなりませんね。逆風ですね。

「アウトライヤーよ、そろそろ準備をしておけよ。君の目線、スタンスは、まずは、売りの目線、売りのスタンスにあって、その上で、この寄稿を書いて来てたよね。機が熟しきっているわけではないだろうけれど、準備だけは怠るなよ。寄稿でこれまで述べて来た様々な事を背景に、今回は、より、わかりやすい基準として、米5年債の利回り推移、4.2%以上で推移し続けるかどうかで見て行くかな。昨年10月から築かれてきたパターンが壊れたかどうかがポイントだよ。メン玉かっぽじぃてよ~く見とけよ、アウトライヤー」というところです。

泡の吹き上げに注意

現実は、これまで、こうまでマーケットが、事実、上昇してきているわけですから、フロス(泡、あぶく)もしくはバブル、まあその呼び方は別として、その泡の吹き上げに注意する事だと思っています。

まあ、もともと、一番高いところ売る事なんて僕の場合は、そもそもへたくそすぎて出来ませんから、下方向へのトレンドが出てから、少々遅れたとしても、それに乗れればまずは乗りたいなあと思うのは思っています。その時に、まず見るよと思っているのは、前述、米5年債の利回り推移ですね。



全然関係ない話ですけど。英語版のツィッターアカウント
Brownie @jrttkyjpn
というのをやっておりまして。大きなアカウントではないのですが、1か月前フォロワーの人達が、4480人くらいいたのですが。
まあ、自分が喪中で、ツィートしていなかったというのもありますし、Brownieのアカウント面白くないよ~とか、つまんないよ~とか、いろいろ理由はあるかもしれませんが。この1か月の間に32人フォロワーが減りましてね。

日に日に、相互フォローしていたアメリカの人達のアカウントが消えて行ったという事も見て取れます。アメリカやその他の地域で、ツィッター離れが、再び?という感じがしています。前回ツィッター離れが顕著になった時は、ニクソン大統領の法律顧問を務めたジョン・ディーンさんが、ツィッター離れをお嘆きになって。また、自分と相互フォローさせて頂いている米元検察官で、トランプ大学を起訴に持ち込んだトリスタン・スネル氏が、とりあえずとどまってくれ~って、離れないで~と呼びかけられたりで。

ここのところ、メタの新しいSNSも話題になっていますが。
こう相互フォローしていたフォロワーの人達が減りますと、あかうんとそのものがなくなっているようで、ちょっとびっくりしています。




第217回へ続く




最後に …
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私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。

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