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噛まれぐせ?

 人生において、生活を左右されるほど何かに噛みつかれることがあるでしょうか?

普通に生活していたら、人間関係や意見の食い違いで噛みつかれることはあっても物理的に噛まれるのは、あまりないんじゃないかと思います。かくいう私もこれほど本格的に噛まれたことがありませんでした。

コロナ禍に入ってすぐの頃、外出や人が集まることへの警戒が強まる中、音楽関係のライブなども自粛傾向となり個人的にも、ムカデに噛まれた指の神経がやられたようでリハビリのかいもなく曲がらない、感覚もない状態が続いていたためギターもおぼつかなく、仕方がないので世の中の流れに合わせてさらなるリハビリもかねて、ライブ活動などを自粛することにしました。

いやはやしかし、何かしていないと面白くも何ともないので、年齢的に今のうちに足腰を鍛え時間の余裕ができたらあちらこちらを歩きちらかして、ネタ探しの旅でもやろうとウォーキングを始めたのでした。

始めた頃は2〜3キロの距離でしたが、数ヶ月後には毎日5〜6キロを歩くようになり糖尿病を疑われるくらい急激にやせていきました。

しかし、人生にはやっぱり「落ち」が必要なの?

またしても・・・

やっぱり噛まれるのです。
いやいや今回は「咬まれる」のです。

ちょうど気候も良くなり歩くのには最高の季節になり始めた初秋でした。仕事から帰りつくと日課の犬の散歩は終わっていたので、いつものようにウォーキングに出発します。我が家は谷の入口にあり登れば山、下れば海、東・西・南の窓からは山、北の窓からは海という3方を山に囲まれた土地柄なのでまだ夏の気配が残る海側より気持ちの良い山側に向けて歩きはじめました。

途中にうちの犬ととても相性の悪い犬がいて、いつも散歩中に吠えつかれ早足で通り抜けるところがありますが、今日はお留守のようでペースを崩されることもなく静かに順調に楽しく歩いていました。

陽が傾くと早い時間から日陰となり、刈取りの終わった田んぼのにおいに涼しい風が顔を撫でて、歩く楽しさを存分に味わえる至福の時間を過ごしていました。

しばらく歩くとジンワリと汗が出始め、今度は帰りついてから風呂で汗を流しその後のビールという至福の時間を思い浮かべ、これまたニヤけた顔になっていました。

しかし、うまくいかないのが人生です。
この後に本格的な噛まれぐせ?が発動することになるのです。別れ道での選択は偶然なのか必然なのか、思わぬ結果に直面させられるのでした。






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