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ムカデのリング 1

ここ最近、色々と大変な事が多くて考える事も増えてきました。
何が大変なのか後で考えると何でもない事の方が多い気がしますが、それまでノホホンと過ごしてきた毎日がとても大切に思える、これってやっぱり歳のせい?
こんなキッカケの出来事を記憶力があるうちに少し残しておこうかな。

今回はムカデの話。

それは暑くなり始めた頃の休日の出来事でした。朝から裏山の栗畑周辺の草刈りに勤しんでいました。一段落ついて家に入り寝転んでウトウトと気持ちの良い疲労に包まれ幸せでした。

んっ?ふとモソモソと脇のした辺りに動くものが、、、気のせいかなぁ、、、

んっ?やっぱりいる。服に虫ついてたかなぁ、、、

払いのけようと手を入れた瞬間、激痛!
一瞬今まで味わったことのない血の気が引く感覚!
そう、ムカデが私の人差し指にまかりつきしっかりと毒牙を差し込んでました。ムカデの指輪なんてそう何度もできるもんじゃないけど、できるなら着けたくはないのです。

「この間の奴のカタワレかな?」

そう、数日前に家に出てきた一匹を退治していたのです。ムカデは夫婦でいて片方がやられたらもう一方が仕返しにくると、この辺りの年寄はいいます。夫婦のどっちかわからないけどこの間のはでかかった、こちらは色白で小さい。

奥さんの方かな?

以前に咬まれたことがあるので大したことはないとは思いましたが、人間同様に奥さんのひと噛は以前の数倍の衝撃があったので、ネットで治療方法を探したら熱いお湯に15分位浸けると毒が弱まるとありました。直ぐに試します。

痛みは多少あったけど腫れも蚊に刺された程度だったので、私は虫刺されには強いんだと思い込んでいました。

さて、翌日は音楽仲間のライブがあったので見に行きました。盛り上がり手拍子や拍手を繰り返してたら、若干の痒みを感じるくらいだった人差し指が徐々に赤くなり始めました。
それでもあまり気に留めずにやり過ごしました。

でもあの時もう、すでに運命が転がり始めてたんだと後から気づくことになるのです。


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