見出し画像

学習過程を予測する

今回は、学習過程をできるだけ明確に予測するということについてお話しします。大学受験生が学習目標を設定する場合、あまりにも漠然としていたり、無謀なものであったりすることがよくあります。これらは予測の欠如に原因があります。

文法問題集をひたすら解きまくる人がいます。この人は問題集を解き終わった時点で自分が何を出来るようになっているのか予測できているのでしょうか。おそらくできていません。文法問題集を解くことによって合理的に予測できる結果は、文法問題が解けるようになっていることです。解けるようにならない気がするならば、文法知識が定着した実感がないのでしょうから、文法知識を記憶に定着させる学習を実行する必要があります。文法問題が解けるようになったところで、英語を読んだり書いたり出来る状況には至っていないわけですから、そのギャップを埋めない限り、その先にある入試問題が解けるようになるという目標には到達できません。

つまり、自分が取り組んでいる学習の結果もたらされるものは、自分が目標として掲げているものと合致するのか、合致しないとするならば何が欠けているのか、そういったことを考えていかなければならないのです。これは、ビジネスの世界で言われるPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルに通じる考え方です。そのうちに何とかなる、ではなく、自分が思い描いていたような成果が出ているのかつねに確認し、学習内容・学習方法を修正していくことが必要なのです。この過程で、自分一人で判断できないときには信頼の置ける先生に相談することも大切です。教師の側からはこういうサイクルで学習できるように支援していくことが必要と言えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?