持田哲郎(言語教師@文法能力開発)

受験指導を通じて文法教育・言語技術教育を実践している言語教師です。「文法能力開発」とい…

持田哲郎(言語教師@文法能力開発)

受験指導を通じて文法教育・言語技術教育を実践している言語教師です。「文法能力開発」というソロプロジェクト的な事務所で、英語教育と国語教育の連携・融合の観点から教材制作などを行っています。その傍らで、予備校や塾で、英語・国語・小論文を教えています。

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2024年度オンライン個別指導

ご挨拶いつも持田のnoteをお読みいただきありがとうございます。この記事では2024年度の文法能力開発のオンライン個別指導についてご案内いたします。なお、当年度はオンライン個別指導のみのご案内となります。移動の関係で家庭教師はお引き受けできませんのであらかじめご了承願います。 時間枠について指導可能な時間枠についてですが、長期間指導可能な常設の時間枠を、120分換算で週に12枠設けております。このうち9枠はすでに埋まっております。 指導時間枠の設置例 月曜:10:00~

    • 知識を活性化する

      「インプット」と「アウトプット」という言い方がよくなされます。英語の文法や語彙といった知識に関して、特に大学受験英語の文脈で言うと、文法問題集や英単語集で「インプット」を試みる人も多いと思います。これはこれでいいでしょう。問題はこの知識を「インプット」できたとしても、そのまま「アウトプット」につながるわけではありません。 知識を英文理解や英文表現のために使えるように活性化させていく学習段階が必要です。このためによく用いられる方法が、英文和訳や和文英訳です。予備校にも「英語構

      • 昭和と令和

        今日は「昭和の日」とされています。今上陛下のおじいさまにあたる昭和天皇の誕生日にちなんで設定された祝日です。昭和は約62年間続きましたから、「昭和的なもの」と言っても本来は一括りにはできません。持田も昭和の4分の1くらいしか生きていません。そこで、昭和末期と令和でことばの学習を取り巻く環境の変化についていくつか取り上げようと思います。 学習用音源 持田が英語学習を始めたのは昭和60年でした。このころ、英語の音声教材はカセットテープで販売されていました。翌61年の中学入学と

        • 俺たちがゴールデン

          まずは、歌詞の引用から。 ゴールデンウィークという言葉は昭和の映画業界が使い始めたものと言われます。4月末から5月初めにかけて、大学受験生にとっては定着しつつあった受験勉強のルーティンを揺るがしかねない暦のイレギュラーと言えます。 「こんなときに働かなくていいようにちゃんと勉強しなさい」と言い聞かせる親御さんもいらっしゃるようです。もちろんこれは親御さんが社会人でない場合であって、社会人であれば、常に誰かが働いていることで社会が成り立っているということは誰もが知るところで

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          文法問題で学ぶときに重要なこと

          文法問題で英文法を学ぶときにやっておくべきことはいくつかあるのですが、その中でも特に重要なのが、問題文全体のしくみを理解することです。 ノートに問題文を書き出して、構造を分析して、文全体の意味を確認すること。これを是非やってみてください。答えだけを書き出したり赤シートで答えを覚えるだけのやり方に比べて、数か月後に現れる効果がレベチです!

          文法問題で学ぶときに重要なこと

          初手が敗着

          日本語には相撲や将棋のメタファーがよく用いられます。絶体絶命のピンチを「土俵際」と言ったり、勝利目前の状況を「王手」と言ったりします。そこで今回は将棋のメタファーで受験勉強のお話をします。それは「初手が敗着」となることがあるということです。「初手」とはその名の通り最初の指し手、「敗着」とは敗因となった指し手のことを言います。 翌年の入試を目標とするときに、「基礎はほぼできているので実戦的な勉強をしたい」と考える受験生がいます。これが敗着です。「基礎はほぼできている」という見

          読解文法の学習段階

          英文理解には英文の背後に潜む英語のしくみを学ぶことが必要です。このことは大学受験の長文読解にも当てはまります。英文理解には、大きく分けて文理解と文章理解という2つのレベルがあります。そして文理解に求められる知識のうち、「何詞の何形がどのように並べば正しい文になるのか」という語順に関する部分のことを「構文」と呼びます。構文は英文解釈の参考しに取り組む際には中心的な学習内容となります。 最近は英文解釈ものの参考書にも入門レベルにあたるものが多数出ています。これらの本でまずまず扱

          結局、独習は難しい

          これまでに持田のnoteでは複数の記事で大学受験英語の独習可能性について考察しています。そして、結局のところ、独習ができるのはすでに勉強の仕方が身についている自律的な学習者に限られるというのが、残念ながら現実であるようです。 勉強の仕方というのは、自分に必要な学習を客観的に把握して、それを適切に実践する手順をいいます。これが受験勉強以前に確立している人は受験勉強でも強いということです。一方で、個々の受験生の現状は多様です。さまざまな学力・学習状況の受験生がいます。このため自

          知識の活性化

          単語集と文法問題集を用いた小テストに否定的な意見が多いようです。それでも学習習慣がほとんどなかった人に、小テストというゲームに参加することで曲がりなりにも習慣形成ができるのであれば、入門者向けのエデュテイメントとしては一定の役割を果たしているのかもしれません。 一方で、小テストをモチベーションに単語集や問題集に取り組む場合は、知識が身についたとしても、断片的なものになりがちです。この断片的な知識を活性化する学習が必要になるわけです。一部の塾や予備校では、英文和訳・和文英訳を

          俺こそが学習の主役

          何だか妙なタイトルで恐縮です。予備校でも新年度開講の時期で、担当講師が学習法などについて授業で語る時期でもあります。講師の勧める学習法というのは、理論と経験に裏打ちされたものですから、実効性の高い学習法と言えます。一方で、大学生スタッフが学習法のアドバイスをすることもあります。こちらは少なくとも1人はそのやり方でうまく行ったという経験に基づくもので、その「先輩」が自分と同じタイプの学び手だと思うのであれば追実践の価値があると言えます。 持田は、学習法の提案を行います。あくま

          受験英語における「センス」

          大学受験英語に限らず、ことばを学ぶときにときどき気になる概念が「センス」です。ことばを学んでいて、さまざまなことに無意識のうちに気づいている状態を、いわゆる「センスがある」という言い方で語るのが一般的な「センス」の捉え方でしょう。 ことばには、人間が使っている以上当然そうなるよね、というどの言語にも共通する普遍的な部分と、日本語や英語といった個別の言語によって異なる部分があります。「センス」がある人は、母語を分析的に捉えることができます。これは日本語研究者が学問として行う分

          受験英語における「センス」

          現実

          普通に考えたらこれから10か月後の大学入試で合格するのは難しい学力状況にある受験生がかなりの数でいます。有効な対策がなされなければ合格しないはずなのですが、そのような状況の受験生が多すぎるので、志望校に受かってしまうことも現実にはあります。そしてそうした人たちが合格体験記を書くことで、本来ならば受からないはずの「学習法」が次の年度の受験生に共有されていきます。 もう少し、確実なところを目指しませんか?これは決して高度な内容を学ぶことではありません。受験勉強に一手間かけ、一工

          2024年度オンライン個別指導:最新情報

          文法能力開発の2024年度オンライン個別指導の最新情報です。 4月18日現在で、残りの空き枠は3となっておりますが、土曜日は現時点で不確定ですので、実質的には月曜午前と木曜午前の2枠となります。 なお、この2枠が埋まるかどうかにかかわらず、4月30日を以て本年度の募集をいったん終了いたします。

          2024年度オンライン個別指導:最新情報

          受講環境のこと

          今回は、授業を受けるにあたって必要なもの、あったらいいものについてお話しします。 教室での対面受講 これは持田が出講する予備校で授業を受ける場合を想定しています。必要な物は鉛筆とノートです。鉛筆はシャープペンシルでも構いませんが、自分の筆圧、持ち方にあったものを使うようにしましょう。主に男子中学生がごついシャープペンシルに憧れる時期がありますが、重くて辛いと思ったら正直に買い換えた方がいいです。ちなみに持田は中学時代から数年前まで30年くらい0.9mm芯のシャープペンシル

          書くを欠くべからず

          昨年こんな記事を書きました。 実際、書くことを避ける人もいます。 書かなくても効果的に学べる人がいるのは事実です。中学時代に難関高受塾に通う友人が「書くからダメなんだよ」と言いふらしていたのを思い出します。要領のいい人が要領よく受験勉強をこなすことがもてはやされた時代です。今でもそういう人はいると思います。問題はそうでない人の学び方です。要領のよい人の要領のよい方法が実践できないと、自分は要領が悪い、いや脳の容量が足りない?地頭が悪い?というふうによからぬことが頭によぎり

          気がつけば、麹町

          いきなり何だ?という感じのタイトルで恐縮です。今日は雑文です。 月曜日の夜は出講校舎から帰宅するときに、ちょっとだけ遠回りすると24時間営業の成城石井に寄ることができます。その成城石井があるのが麹町です。塾・予備校講師としてのキャリアのなかで、麹町や四谷周辺の予備校に複数出講していたことがあります。実家を出て都内に暮らすようになってからは、このエリアへの出講は麹町駅から歩いて通っていました。 いろいろな思い出があるところですが、このnoteなんかには到底書けないようなこと