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例文を覚える

英文法を独習で学ぶときにやるべきことは、例文の暗記と文法知識の理解です。例文暗記に際しては英語の基本文構造を学ぶことも重要です。文の基本構造とはパソコンでいうところのBIOSに当たります。基本構造以外の文法知識がOSで例文がアプリケーションというイメージです。

1990年代あたりからでしょうか。大学受験の英語学習において、「暗記不要」ということが言われるようになりました。これはどういうことかというと、高校受験のときに身につけた断片的な英文法の知識を体系的に学び直せという文脈で発せられたものです。18歳人口が多く、大学入試がハイレベルな争いになっていた時期ですが、今よりも高校受験を経験している受験生の比率が高かったので、こういう言い方がされたものと思われます。

2020年代の現状はこれとは逆で、高校受験を経験しなかったがために中学校レベルの英文法の知識が整理されないまま大学受験を迎える人も多くなっています。また、しっかりと英文法を学ぶ機会がないまま大学生になっている人も少なくありません。これは私が就職対策講座や公務員試験講座で学内講座を担当したときに得た印象です。

結局のところ、ことばは知識として身についているもの以外は使いこなすことができません。知識を記憶に定着させるのは絶対に必要なのです。知識の定着を「文」という単位で意識的に行うのが例文暗記です。受験の英語では例文暗記よりも文法問題演習が主流になっていますが、学習効果で言えば例文暗記のほうが圧倒的に高いです。持田のnoteをご覧になっている受験生は是非例文暗記に取り組んでいただきたいと思います。


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