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フィンランド旅行#03建物巡りとトナカイのソテー

 ヘルシンキ中央駅の駅舎を初め、街のあらゆる所にウクライナの国旗が掲げられており、街は反戦ムード。地球規模で考えれば戦地はすぐそこなのだから、国民の関心事としては最重要なのだろう。滞在中、毎朝テレビのニュースには必ず戦地の様子や各国による経済制裁などが報道がされていて、どこか憂わしく悩ましかった。これからの自分には微力ながら何ができるのかと考えて街を出発した。

ウクライナ国旗が掲げられるヘルシンキ中央駅。トラムやバスも多く走る。

 ヘルシンキの朝は早く、早朝から電車やトラムや自転車で通勤している人がちらほら。世間知らずの私が首都ヘルシンキと聞くと新宿の混雑を想像していけれど全くそんなことはなく、地方都市の快速が停まる駅くらいの人集りで物理的に余裕のある場所という印象だ。ヘルシンキは66万人の街だからそりゃそうか、とも思った。体格の大きい私にとってストレスなくこの旅を楽しめたのはこの影響が大きかったような気がする。ヘルシンキの南部の海辺を少し散歩してからガイドブックに沿った教会巡りをすることにした。

 フィンランドでは宗教離れが続いているらしいが、人口の約8割近くがキリスト教徒で、歴史的背景からも様々な教会やキリスト教関連施設が多く存在する。海辺を散歩していて初めに見えたのはヘルシンキ大聖堂!!

おぉぉ!あれだ!あれがヘルシンキ大聖堂だ!
よくテレビで見るヘルシンキ大聖堂は想像より大きく、でも派手すぎずシンプルでいかにもヘルシンキの象徴的建築、といった感じ。

ヘルシンキ大聖堂。真っ青な空と相性抜群。

 マーケット広場からほど近く、レストラン街に囲まれた立地で、明るく開けていた。国内のあちこちから来ているであろう修学旅行生的な団体も数組居り、まさにフィンランドが誇る観光地の1つだ。男女何人かで巡る修学旅行生を見て、俺も気になる人と一緒に京都の東大寺行ったなー、などと今更エモくもトキメキもしない日々のことを思った。彼らが青春を刻んでいるなか申し訳ないが(なにが?)、今まさに自分はひとりヘルシンキを歩く青春をしてる最中だ。

 トラムの乗車券を購入し、街のいたるところにある教会への行き方を調べた。お次は通称岩の教会、テンペリアウキオ教会。岩をくり抜きてんじにはガラスが張られている。自然光が優しく、大きなパイプオルガンが温かい雰囲気を作っている。コンサートホールとしても使われているらしく、なんと贅沢なコンサートだろうかと想像した。帰ったらピアノでも習うかな、と生意気なことを思った。外に出ると40人くらいの中国人観光客がチケット売り場に並んでおり、観光に対する熱が伺えた。こちとら観光のプロになりたいのだ。勢いに飲まれないよう、靴紐を締め直し先を急いだ。

テンペリアウキオ教会。岩のゴツゴツがかっこいい。

 お次は聖ヨハネス教会。青緑の高い屋根とタワーが美しく内部は2600人収容できる大きなかっこいい教会。彫刻が細かく、装飾も豪華だった。うーん、心が洗われる!!!

聖ヨハネス教会。

 そして最後は一番行きたかったウスペンスキー大聖堂。というのも、ここ周辺はムーミンの原作者トーベ・ヤンソン縁の地で近くには住んでいた家やトーベが気に入っていた公園などもあります。写真で見たときから見た目が一番好きでホテルも大聖堂周辺に取りました。少し階段を登ったところに建つ赤レンガ造りの聖堂から港町の風景が見渡せます。中に入ると学生が神父の話を聞き、なにやら意見交換的な授業をしてます。天井がすごーく高い内部は、幻想的だけど少し厳かな雰囲気もあり、なぜか正直に生きることの大切さを伝えられてるような気になりました。
 

ウスペンスキー大聖堂。ヘルシンキで1番お気に入りの場所に。

 スーパーや本屋さんなどをうろついた後、街で有名なレストランへ。ここは伝統的なトナカイのソテーが食べられるということで混む少し前にお店に入り、早速注文。フィンランドの主食ジャガイモの上にトナカイ肉が乗って、ベリーソースが添えられてます。トナカイ肉もそうだけど、主食をジャガイモにして食べるのもおそらく初めて。フィンランドではトナカイ肉はメジャーでマーケット広場や他のレストランでもメニューの頭には大体入る定番です。

 実食。美味い!!!これは美味い!期待をグンと抜いた柔らかさ。臭みも一切なく、少し甘い日本の煮物のような味付けで、これがそのまま食べてもベリーソースと食べても美味しい。これが北欧ですか!やるではないか。ジャガイモが意外とお腹パンパンになって大満足。旅の最初のごちそうとしては完璧なチョイスでした。
 

トナカイのソテー。シンプルだけどクセになる。

 続いては世界的ブランドマリメッコの本社と、フェリーで離島スオメンリンナ島の旅です。

ではでは。

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