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モチベゼロからの復活劇:スタメン産育休第1号の私が、仕事の楽しさを取り戻すまで【後編】

こんにちは!株式会社スタメンのカスタマーサクセス部で働いているoyuzuと申します。
この度会社で取り組んでいる「noteリレー」に参加することにしました。
記事を書こうとしたら想定より長くなってしまったので、2本立てにしてお送りしようと思います。
自己紹介もあるので、よかったらそちらもご覧ください🙌

このnote記事は、スタメンnoteリレーの14日目です!
スタメンのnoteリレーにはついてはこちら👇 https://note.com/stmn_hr/n/n7dca2dd870e7

このnoteについて

私は2021年2月に名古屋のスタートアップ企業・スタメンに入社し、会社初の産休・育休取得者として2022年4月からお休み→2023年5月に職場復帰しました。
このnoteでは、入社してからこれまでの仕事と心・考え方の変化を振り返りながら、私が思う「女性として、母として働くこと」についてお話したいと思います。
仕事と私生活のバランスや、これからの人生について立ち止まって考えたい人に、ひとりの経験談をお届けできたらと思います。
この記事は後編です!前編はこちらからどうぞ↓



妊娠がわかってから、これまでの話

改めて、スタメン入社前〜今までのモチベーショングラフを載せます。

スタメン入社前〜これまでのモチベーショングラフ


前回は妊娠が分かるまでのお話を書きました。
大いなる希望を持って入社し、プロダクトにも思想にも共感していたのに、想像以上に目の前の仕事への適性がなくメンタルとモチベーションが急降下。もう逃げて(転職して)しまうのが早いかと悩み始めたタイミングで妊娠がわかりました。
この後どん底まで落ちて、復帰後に急上昇していきます。
その時私が何を考えて、どうやってここまで辿り着いたのかを思い出しながら書いていきますね。

妊婦第一号の私に対する会社の対応

妊娠が発覚したのは、新型コロナウイルスの存在感がまだまだ強かった頃でした。緊急事態宣言は解除されていたものの、妊婦は感染時の重症化リスクが高いことから、スタメン全体としては基本出社に切り替わっていく中で、私だけはフルリモートを継続させていただきました。
当時お子さんを持つ社員は在籍していましたが妊婦は私が初めてでした。妊娠がわかり上司に伝えたその時に、妊婦が働くことも産休や育休を取得することも会社にとって初めてだから、一緒に一番良い働き方やフォローの仕方を見つけていきましょうね、という話をされていました。
その時はまず、前例がないからこそ比較対象もないため「私がどういう状態か」である程度希望を伝えやすいありがたさを感じました。フルリモートの継続はその最たる例です。
同時に、第一人者として一つ目の事例を作るプレッシャーを強く感じました。私には比較対象がいないけど、次に妊娠する人にとっては私が比較対象になる。
妊娠中の身体や心の変化にはかなりの個人差があるので一律でこうする、というルールは現実的ではない前提で、それでも妊娠前と同じフルスロットルの働き方をしたら、人によっては「oyuzuは普通に働いていたのに」と比較される例になる。でも甘えすぎて「妊婦はお荷物」みたいな価値観は絶対に植え付けたくない。
この後出産まで、私はこの狭間で揺れ続けます。

やってきたつわり、考えざるを得なかった人生の優先順位

私にもつわりの時期がやってきました。妊娠悪阻と診断されるほどではありませんでしたが、人生で一番辛い期間だったと言っても過言ではないくらい、体調が悪い日が続きました。
気持ち悪すぎてパソコンの文字を読めない。そもそも座っていられないし目を開けていられない。常に吐き気との戦いで、何かを飲み食いしたらすぐに戻してしまう。1日通して食べられたのがうどん半玉みたいな日が続きました。

もうほんと何日もずっとこんな感じ


引き継ぎを始めて間もなかったため、担当のお客様との打ち合わせもまだまだありました。
「今やるのか、延期して後日の自分に任せるのか(なおスケジュール調整は自分がやる&玉突きで他の打ち合わせにも影響が出る&引き継ぎ先の後任者にも迷惑がかかる)」の究極(?)の選択を迫られた私は、色々考えて全て「とりあえず今やる」で突き進みます。
一般的に言われるつわりが終わる時期までまだ何週間もある。下手したら出産まで続く人もいるらしい。数日後の私が今より元気な保証はないから、もうとにかく乗り切るしかない、という理屈です。

当時のお客様には申し訳ないのですが、打ち合わせのクオリティはやはり下がっていたと思います。打ち合わせ中はどうにか乗り切るものの、Google Meetを切った瞬間にトイレにダッシュしたことも何度もありました。打ち合わせの1時間でこれまで以上に体力と精神力を使い果たして、それ以外の時間は横になって起き上がれないような日々が続きました。

体調の悪さとは裏腹に、お腹の子は成長していきます。産後の生活を想像する時間が増えてくる中で、ふと思いました。
こんなしんどい思いして、私は何のために仕事してるんだっけ?
生まれてきた子供に、私は胸を張って仕事について語ることができるのか?
モチベーショングラフが一番下がっている時期の話です。

見つけた答え、プレッシャーと迷い

私が新卒で就活をしていた時から決めている人生の優先順位と仕事へのスタンスがあります。

自分と家族の理想の生活、見たいもの、やりたいこと、なりたい気持ちを実現するために、まず収入が必要だから働く。
つまり私にとっての仕事は、幸せになるための手段でしかない。
その上で、どうせ働くのなら多くの人を幸せにすること、誇りを持って自己実現できる仕事をしたい

改めてこの原点に立ち返り当時の自分を見てみると、これを叶える手段として転職したのに、仕事内容とのミスマッチと体調面から手段も目的もどちらも叶えられなくなりつつあり、だから苦しくて、悩んでいました。そうだ、私は自分が幸せになるために、この優先順位とスタンスを見失ってはいけないし、実現しなければいけないんだった。この時覚悟が決まったような感覚がありました。
とはいえ今何ができるか考えた結果、とにかく産休までの間を乗り切ること、そして産後改めてこの優先順位とスタンスをどう実現するかを考え、その手段を探すこと。これを目標にして過ごすことにしました。

ちなみにこの後つわりは落ち着きますが最終的に出産まで「体調が良い」と感じたことはなく、ずっと産休までをカウントダウンして過ごしており、会社はそんな私を黙って見守っていてくれました。
会社から求められている水準に体調やメンタル面が追いつかない申し訳なさとある程度の開き直り、自分が最初の事例を作っているプレッシャー、でもここで理想の姿を演じ切ると空虚な前例を作り上げてしまって、それはなんだか違う気がする。産休まではこれらの考えがずっと頭をぐるぐるしていました。

復帰を前に決死の相談、職務内容の変更を希望

ようやく長期のお休みに入り、生まれた子はとても可愛く、改めてこの子供のお手本になれるような生き方、働き方、仕事をしたいと思いました。
お休みに入ってからもTUNAGにはログインでき、産後落ち着いてからは定期的に人事部長とWeb面談をして会社の動きを教えてもらっていたので、キャリア面で自分だけ立ち止まっているような焦りはありつつも、組織から取り残されている感覚はそれほどありませんでした。
いよいよ復帰タイミングが決まりそうだというタイミングで、復帰後の働き方について上司を含めて相談できる機会があり、育休中に温めてきた想いを伝えました。

  • 子供や家族との時間や、仕事と育児を両立する自分のメンタルを大切にする働き方をしたいこと

    • しばらくの間は短時間勤務とリモート勤務組み合わせた働き方を希望

  • TUNAGが好きで、運用支援にはこれからも携わりたいこと

  • しかし今後進みたい方向性や自分の思う適正と、復帰後の子供の状況(どのくらい体調を崩して休まなければならないかなど)を鑑みて、産休前のように担当企業を持った支援とは異なる方法で携わりたいこと

これについても前例がなく、一般的な復帰後の制度や決まりが存在していたわけではないため、ゼロベースで私がどうしたいかを元にした話し合いをさせていただきました。
出産前から覚悟が変わらなかったこと、出産を経て色々吹っ切れていたこともあり、妊娠前とは打って変わってオープンに気持ちを伝えることができました。
その結果以下のような条件で、希望を全面的に受け入れてくださった形での復帰となりました。

  • 基本6H/日の時短勤務

    • フレックスなので月の労働基準時間から足りない分を引くのみ

    • つまりやる気があって6H以上働くのもあり(その逆も然り)

  • 週2日リモート勤務(週の事情により増減応相談)

    • 当時も今も、会社全体としては出社しての勤務がベースの考え方です

  • カスタマーサクセス部内のオペレーションチームとして復帰

復帰後の仕事が見えてくると、むくむくとやる気が湧いてきました。そこから復職までは、これから始まるワーママ生活への不安と、新しい仕事への期待とが入り混じったドキドキの日々でした。

復帰〜これまでの働き方

そんなわけで2023年の5月から短時間、週2回リモート勤務のオペレーションチームとして働いています。復帰前と同じ部署なので追いかける目標はほとんど変わりませんが、目標へのアプローチ方法である仕事内容は大きく変わりました。

いいことがあった時やナイスプレーの時にカネを鳴らす文化🔔
復帰した時に鳴らさせてもらいました!


復帰前は新しい仕事への期待もありつつ、やっぱりしんどかったら改めて転職も考えようとか、やる気があったら6H以上働いても良いよと言われてもそんなやる気出るかしらとか、そもそも子供のいる生活と仕事の両立想像つかんとかとにかく細かい不安が多くありました。
が、もともとプロダクトにも、企業と事業の思想にも強く共感して飛び込んだカスタマーサクセスの仕事。目の前の仕事が(自分としては)適性のある、自分の価値を発揮できる内容になったことで、産休前の鬱々とした気持ちはなんだったのかというほど仕事が楽しくなりました

もちろん復帰直後は時間の使い方、仕事と育児に対する体力・メンタル両面のバランスの取り方、子供が体調を崩したら強制的に数日休まざるを得ないもどかしさなど、戸惑いや思い通りにならないままならなさもありました。
しかし月日の経過とともに私も子供も慣れてきて、突発的なことも含めて楽しんで受け止められるようになってきました。
半分疑っていた(なんなら、どんだけ働かせるつもりだと思っていた)勤務時間も、仕事が楽しすぎて夫にも協力してもらいながら今では平均7.5H/日働いています。もちろん強制されているものではなく、散々考えていた覚悟も込みでのこの働き方です。今の私の精神状態と生活スタイルだと、むしろ上限6H/日のような制限がなくて良かったとすら思っています。
(ワーカーホリックを勧めているわけではないですよ!ルールの上で、個人の考え方とやりたいことが尊重される会社であるということです。6H/日で留めたい方は、当然それが尊重されます。育児・介護休業法でも決められています!)

というわけで、そろそろ復帰から1年が経とうとしている今も、無理なく育児と仕事の両方に向き合って、両方をエンジョイしています。
今であれば、将来子供に対して胸を張って仕事について語ることができそうです。

スタメン産育休第一号の私が思うこと

休業前からたくさん対話をしてイレギュラーな対応をしてもらった私から見て、スタメンは一貫してその人の肩書きや属性ではなく、その瞬間のその人を見て、必要な対応を柔軟に考えてくれる会社だと感じます。
またスタメンの組織風土として、とにかく当事者意識を持つことが重視されています。その上で行動指針や経営理念に基づき成果を出していれば、どのような立場であっても正当に評価されます。私も時短・リモート混合の勤務形態でありながら、休業前と変わらず発言権があり、評価もされています。
裏を返せばワーママだから、時短だからという理由で甘く見てはもらえないのですが、自分が幸せになる手段として、多くの人を幸せにする、誇りを持って自己実現できる仕事をしたいと考えている私にとっては、この環境がとてもマッチしています。

一時は離職すら考えた私。何かを劇的に変えたり行動したりしたわけではありませんが、人生の優先順位について考えた結果覚悟が決まり、それを踏まえて会社と本音で対話ができたのは大きかったように思います。人生の一大イベントを経た今、スタメンで妊娠からこれまでの期間を過ごすことができて本当に良かったと思っています。

働く母親としては社内に頼れる先輩がいらっしゃって、それぞれの形で事例を作っていっていますが、妊娠や出産以外にも人生にはいろいろな岐路があり、事情があり、どのようなスタイルで仕事にコミットできるかは人それぞれ違います。
私自身もこれから何が起こるかわからないし、考え方も変化していくかもしれませんが、少なくともスタメンは杓子定規に規程を押し付けてくることはしないし、困った時には対話ができる、一緒に一番良い方法を探してくれるという信頼があります。

どのような事情があっても一人の人間として扱い、対話をしながらベストな形を探ってくれる職場環境は、仕事にもプライベートにもフルコミットしたい人にとってこの上なく安心できる場所であり、だからこそ能力を遺憾無く発揮しやすいのではないかと思います。
核家族が当たり前になり、少子高齢化が進み、ニューノーマルの考え方が浸透してきた今、ひとりでも多くの人に安心できる場所ができるといいなと思いますし、私も仕事を通してそういった社会を作っていきたいと思っています🙌❤️

余談ですが、先週noteリレーを投稿していた川瀬さんのこの記事に登場する「実際に育休復帰したママさん」は私のことです🤣


おわりに(宣伝)

想像していたよりも長くなってしまいました。ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!
人生の岐路に立つ人や妊娠・出産で悩む人に、こんな考え方や打開の仕方があるんだという一つの例になったら幸いです。
これを読んでスタメンちょっといいかも?と思った方、さまざまな職種で募集しておりますので、良かったら以下より詳細をご覧ください💁‍♀️

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