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ひとりごと

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気の向くままに。毎日の学びをつらつらとメモ。
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#東京

「おわり」との向き合い方

春が、嫌いだった。人との別れ、馴染んだ場所を離れること、あたらしい生活、そのすべてがわたしにとって耐え難かった。 2021年の春も例外ではなく、これから新しい生活がはじまることにワクワクしながらも、今の日常がなくなることに寂しさが募っている。明日の夜、3年ほど住んだ東京を離れ、地元の福島に戻ることになったのだ。(正確には、福島と東京の二拠点生活をする予定なのだけれど。) 理由はたくさんあるけれど、一番は大学以来ずっと離れて住んでいた家族との時間を増やしたいと思ったこと、だ

東京の街の“寂しさ”が、東京を愛するわたしをつくった

「東京にいる君は、なんだか大人になったね」。久しぶりに会ったその人は、わたしにそう言った。 もしかしたら“大人になってしまったね”と、訳するほうが正しいのかもしれないな。 その人とは、わたしがまだ社会人になる前に浅草のゲストハウスで出会った。まだまだ社会のことも何も知らずにヘラヘラしているわたしに「君はいつも幸せそうだからずっとそのままでいてね」と、笑顔で言ってくれた人だ。ベトナムに住んでいたとき、隣のタイに住む彼は、わたしのことをいつも楽しさの渦に巻き込んでくれた。そし

ベトナムから日本に帰ってきて、思うこと①

「自分が今、ベトナムに住んでいることを思い出して、将来の自分は何を想うのだろう」と、ハノイのカフェで西湖をぼんやりと見ながらよく考えていた。 それは何年後になるのか、あのときの自分は知り得なかったし、予想もできなかった。けれどわたしは今こうして小さな決断の延長線上で、東京で働いている。 わたしが東京でほどよく混み合った通勤電車に乗っている間も、ベトナムのある人はGrabバイクで通勤しているし、わたしがOLをしている間も、ベトナムのある人はカフェをのらりくらりと経営していて