もしも動物とお話ができたら

映画やアニメなどで、動物が会話できる能力を持った主人公が、傷ついた動物の治療やトラブルを解決していくような物語を見かけることがある。

幼い頃は、動物お話ができる能力って素敵だなぁと思っていたが、

色々な現状をみて、あらためて考えてみると、

「動物と会話できないでよかった。」と思うようになった。

もし動物が話ができるようになったら、
「違う家のペットになりたかった」
「去勢手術なんてしないでくれ」
「家族や仲間の群れから離さないでくれ」
「乳や卵をとるために閉じ込めないでくれ」
「殺さないでくれ」

なんて言葉ばかりが聞こえてくるだろう。

言語によるコミュニケーションでなくても、表情などのボディランゲージや、ホルモン数値など科学的な指標から、動物の情動を推し量ることができる。

しかし、本当の意味での「動物の幸せ」は、人間の目線や尺度から定義することはできないだろう。

「ストレスや刺激が多少ある太く短い人生」と「とくに変化も少なくのんびり平凡な人生」のどちらが幸福なのかは、人間でもわからない。

言葉が通じないからこそ、我々は動物を支配し使役することができている、とも言える。

「知らない方が幸せ」ということも、あるのかもしれない。


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