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成功した社長に見る「何をやるかではなく、何をやめるか」

先日、ある経営者の講演会に出席しました。
この方は、お父様が創業した会社を引き継がれ、規模も収益性も大幅に拡大されました。

社名もかなり知られており、成功者と言って差し支えない方です。

私なりにこの方の講演から得たことをメモしていきます。

■ 変化を恐れず行動する


まず一番目に挙げるべきはこれかなと思います。

現状維持バイアスやコンフォートゾーンでの居心地の良さに安住しないこと、常に変化を楽しみにするマインドセットがまず重要。
とはいえ、人間は基本的には変化を敬遠する生き物、特に年齢が上がるとその傾向は顕著になってきます。

これは、これからの自分自身によくよく言い聞かせないといけません。

そして、セットで書きましたが、やることを決めたのなら行動することです。
でも、やるべきことを決めても行動しない人のほうが圧倒的多数です。
ざっくりこんなイメージですね。

やるべきことを考えない人 100人
やるべきことを考えたけど決められない人 50人 
やるべきことを考えて決めたけどやらない人 50人
やるべきことを考えて決めて実際にやる人 1人

まずやらなきゃ話は始まらないのですが、実際にはこんなものかなと思います。

やってみることが「失敗したら一発アウト」みたいな致命的に大規模なものでない限りやってみたらいいと思います。
やってみてダメなら止めればいいし、やってみると当初予想もしなかった方向に話が転がり、考えもしなかった結果をもたらすことは少なくありません。

このあたり、以前紹介した『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』という本に詳しいですね。


■ 重要なのは「何をやるかではなく、何をやめるか」


それから、この会社で特筆すべき点は、節目節目で事業内容を大幅に転換していることです。

まずお父様から引き継いだ事業は、長い目で見たら収益は細っていくものの、息長く稼げるものでした。

が、しかし、まだ稼げている時点ですっぱりと事業内容を入れ替えます。そして規模を拡大させます。
結果としてこの業態(多少ニッチな業態ですが)で全国有数の事業者となります。

しかし、この事業も稼げている時点で見切りをつけます。(この業態自体は、現在でもそこそこプレーヤーが存在するのである程度儲かる業態なのだと思われます)

そして現在の業態に参入し、ここでも成功を収めるわけです。

こうした成功事例では「何をやったか」にスポットライトを当てがちですが、実のところ重要なのは「何をなぜやめたか」です。
プラスすることはある程度簡単です、しかしマイナスすることは難しい。しかも一応の成功を治めていればなおのことです。

■ たぶん何を売っても売れる人


そして、節目節目で当時のメイン事業に見切りをつけて次の事業に切り替えることができたバックには、この社長がおそらく何を売っても売ることのできる人だということが大きいと思えました。

営業という技術でトップクラスの人の多くは、売るものが家であれ車であれ保険であれ、何でも売ることが出来ます。
この社長からはそういうにおいが強烈に感じられました。

こうした自信、自負があるからこそ、業態変換に踏み切れたとも言えます。

■ 驚きのプレゼン術「誤差5秒」


そして最後に感嘆したのが、そのプレゼン術です。
大変情熱的に語られていたのですが、規定時間を5秒オーバーしただけでしっかりと話を締められました。

私も人前でプレゼンすることがありますし、持ち時間には正確な方だと思うのですが、誤差5秒というのはなかなかできるものではありません。

こうしたところから、この社長は営業の強さ、判断と行動の素早さだけでなく、繊細さも持ち合わせておられることがよく理解できました。

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