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Q3 「再エネ」太陽光発電建設は自然破壊ではないか?

今回のシリーズではパシフィコ・エナジー株式会社の社長の松尾大樹が太陽光発電所に関する様々な疑問に回答します。

今回は太陽光発電所の建設は自然破壊ではないかというテーマについてです。

山林などの自然環境で工事を行った場合、それまでにあった生態系を壊してしまいます。自然エネルギーとも呼ばれる再生可能エネルギーが自然を壊すことはおかしいというご意見は正にその通りだと思っています。これまでに当社がやってきたことは、いかに工事による自然環境への影響を減らすことができるか、また自然環境の再生をどう促すか、という点を考えて参りました。その事例として以下のことを実施しています。

  • ゴルフ場跡地など、できる限り過去に工事がなされた場所を選定。

  • 自主的に自然環境調査を実施し、工事計画の変更希少種の移植などを行い、影響を軽減。

  • 工事後の地表はコンクリート舗装などせず、種子吹き付けによって緑化

  • 運転中の除草剤や農薬の不使用による水質の向上。

  • 洪水対策の防災ダム内に斜度の緩い池(ビオトープ)を設けることで動植物に優しい環境を整備。

  • 工事完了後にも調査を行い発電所に戻って来た種や新たに増えた種などを観測し、動植物との共存を模索。

自然の回復力が豊かな我が国では、自然が戻りやすい環境を整えると時間が経つにつれ様々な動植物が発電所内に戻り、新たな生態系を形成しています。太陽光発電所は建設中には人や重機の出入りが多く一時的に動物たちが逃げて行きますが、完成後は騒音、排気、廃水、振動が無いとても静かな施設になります。ゴルフ場のような人の出入りが多い環境から太陽光発電所に変わって人の出入りが少なくなること、農薬や除草剤の不使用により水質が向上していること、新たな草地環境や防災ダムという新しい水辺ができることがこれらの自然環境と生態系の回復に貢献できているのではないかと考えています。運転開始後数年が経過した太陽光発電所で専門家による自然環境調査によって観測された動植物は当社ウェブサイトのソーラーファームの動植物園でご覧いただけます。

また発電所に常駐し、日々現場を管理しているメンバーが見つけた動植物の映像や写真は当社Twitterにて発信していますので是非ご覧下さい。

新たな草地環境に戻ってきた小鳥や草花
綺麗な水環境で生息するカワトンボとモリアオガエル
宮崎の細江太陽光発電所で初夏の短い間に見られるホタル
お猿さんも発電所の住人です
水辺に集まるカモシカやパネルに隠れる小動物
専門家による動植物調査の様子
播州に設置したビオトープ池(自然の雨水が流れ続けます)

発電所の自然調査報告書について、発電所に関係するステークホルダーから理解を頂けたものについては、こちらで公開しております。是非ご覧下さい。

https://www.pacificoenergy.jp/biotope/assets/pdf/hurukawa_solar.pdf

https://www.pacificoenergy.jp/biotope/assets/pdf/minami_solar.pdf


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