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なぜ私は小説が書きたかったのか「自転車」編

 テレビ、YouTube、ラジオ、漫画、アニメ……今私達の周りには娯楽が溢れている。それを垂れ流しにされている中、ただ受動的に享受している毎日を過ごしている。それに対して疑問を覚えることは少ない。

 私が小説を書きたいと思ったのは中学生の頃だ。もともと作文の宿題を非常に楽しんでいた私は、なんとなくストーリーを作るのが好きだったのもあって書き始めたが、結局それが完成することはなかった。確か遊園地から始まる物語だった気がする。

 それから時が過ぎて大学生になった頃、私は一つの短編を書いた。

「自転車」https://ncode.syosetu.com/n0338bw/

 これは主人公の女の子が自転車に乗って旅をしている中、急に現れたもうひとりの女の子と会話をするというものだ。6000字くらいだが、比較的読みやすいものだと思っている。

 なぜこの作品を書いたのか。それは当時の私に「表現したい何か」が生まれていたからだった。この思いを、この考えを、この衝動をぶつける場がほしかった。その一つとして、小説を書くことを選んだのだ。

 「自転車」という作品を読むと当時の自分の思いがよく分かる。コミュニティ毎の自分の存在がなぜ違っていたのか。なぜ違わなければならないのか、という問いに対しての自分の答えをもう一人の自分が答えているのがよく分かる。今読んでも、なるほどなと考えさせられる。自分の考えがちゃんとあったのだと。

 考えなくなることは怖い。ただ受け取るだけの人生は恐ろしい。当時の私はそんな未来を危惧して、きっと文章を書くのを始めたのだろう。

 これからたまに自分が過去に書いた小説を読んで、何故書いたのかというのを振り返っていくタイミングを作りたい。多くは小説家になろうに投稿していたが、noteで読みたいという方がいたらここにも貼っていきたいと思う。万が一にも読みたいという方がいれば、コメントをいただければ幸いである。

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