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「私ちゃんとしなくちゃ」から卒業する本/【読書report】

読みながらまず、「痛々しい…」もしくは「イタイ」という感じが湧き起こり、でもそれが突き抜けていてある意味潔いレベルにまで行きかけているために、一般の読者も引き付けることができるのかな、と思った。
Amazonのレビューは酷評と心酔評の差がスゴイことになっている。

この人はおそらく、東畑開人さんの言うところの「野の医者」ってやつだなと思った。自分が癒された方法で人を癒そうとする、民間のヒーラーの典型。「ちゃんとしている人」を自分の経験から理解できる範囲でしか定義付けしていないから、当然「ちゃんとしている人はこういう人」に当てはまらない「ちゃんとしている人」もいるわけで、そういう読者にとっては、強い違和感を感じさせる描写になるのではないだろうか。

(心の声)もっと視野を広げて、文献研究もしてほしい…。

従って、全面的には共感できないし、部分的には嫌悪感すら感じてしまうものの、「なるほど」と思える考え方や表現もあったので、リマインドのために残しておきたい。

1日のうち、最低でも1~2時間を「自分だけの時間」として確保するのが理想。ここで次のようなことを考えた人は要注意!(SNSやスマホゲームをする時間、ぼんやりTVや動画を見る時間、お酒を飲んでダラダラする時間を削る)こういうことって全て思考停止したままで楽しめることなんですね。つまり、ダラダラ時間は思考停止している時間…脳が休んでいる時間なのです。ではなぜ脳が休む必要があるのか?というと、それはそれまでの時間で脳が完全に疲れ切ってしまっているから。つまり、その疲れの原因となる部分を失くさない限り、ダラダラ時間はなくせない。疲れの根本原因はこの3つ。(生活に関わる時間、仕事の時間、家事育児の時間)この3つにかかる時間と労力を削減して、自分の時間(休む時間ではなく、生産的なことができる時間)を確保するのがベストです。

結局のところ、職場の人間関係にもやもやしたり、イライラしたりする原因って、自分自身に「ちゃんとしなきゃ」という色々なルールを課しているからなんですね。

自分の選択に罪悪感を感じたら、「私、本当はそうしたいんだ」って認めてみましょう。

私たちが生きてきた時代を子どもが生きることはないんです。私たちは基本的に古いんです。

フルタイムの仕事を持つ母親が、家事も育児も全てワンオペする文化なんて、世界中を見ても、また日本の歴史上ですらほとんどないこと。

「自分が実は強欲な人間であること」を自覚して、そこに罪悪感を感じず、むしろそれを才能だと認めて、隠すのではなく、さらに磨いて発揮すべし。


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