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意思決定を立体の中で泳がせる。

 仕事に限らず、意思決定というのは数ある人の行為の中でも重要度が高い。その意思決定を決定しているものは何だろうなと、漠然と思いを巡らせた。

 考え無しに判断する、あるいは判断しないというのを思考停止と呼ぶけれども。たとえ思考していると言っても、置いている前提が腐っていたら思考停止とほとんど変わらない。

 もちろん、前提が無いと思考が発散しすぎて、意思決定ができない。だから、前提は置く。だが、その前提をは何も以って、信頼に足る条件としたのか。過去の少ないサンプルケースで以って前提とするならば、その下でくだす意思決定の精度は悪そうだ。

 前提の信頼度を上げるには、その前提が成り立つ論拠だけではなく、成り立たないケースをどれだけ想像したかが問われるだろう。問いを耐え抜いていない前提は脆い。

 意思決定にとって前提は重要な制約になる。前提の背後にある前提、その向こう側にある...を思いめぐらそう。

 意思決定の精度を高めるのは、前提の深みだけではないだろう。どれだけ選択肢を挙げて考えたかも問われる。どういう前提のもとで、どれだけの選択肢の中で採用するのか。意思決定は面の中に存在するようになる。

 意思決定の精度を高めるのは、結局このような軸を何本も通して、立体に考えることだと整理した。どのような軸を通すかは、その人のこれまでの経験と好みや信念によるところが出てきそうだ。

 私は時間軸を通すことにしよう。過去から未来。過去に下した判断、その前提と選択肢への評価は?また、未来に目を向けたとき、前提は選択肢は変わらないのか?

 ある一つの前提、あるいは深掘りされていない前提の下、少ない選択肢、過去に学ばず、未来への想像が乏しい、そうした立体の中でくだす意思決定と、立体の中で自在に動き回って決める意思決定との間には、大きな差が生まれるだろうね。


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