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いちどくらいかちたい

小中高とイジメにあってきた。
中学の時にクラスの女子からはじまったイジメは
男子も加わり、しまいには学年全体のイジメ
の対象になった。

家では私にとって母は姑のようでもあり、頑固職人スパルタジジイでもあったため、いじめられてるなんて、絶対に知られたくなかった。

もう 人として終わったと思った。
言い返す、やり返すという選択肢が頭に
なかった。


あの時のイジメは最終的に校舎の屋上に呼ばれて女子全員から一人一人、文句を言われて、その都度ひとりひとりに謝って、だんだんとフェイドアウトしていった。
大人になっても何度も屋上のシーンが夢に出てきた。

鬱をこじらせてカウンセリングを
受けるようになり、ようやく怒りが込み上げて
きた。

あほだな 私。 
酷い落書きされたり、物ぶつけられたり、物隠されたり、4ね4ね言われて、そんな日々が終わって欲しくて謝った。

最後に屋上のシーンの夢を見たとき、 
私は女子全員にホースで水をぶちまけた。
それ以来 屋上の夢を見なくなった。
カウンセリングすごい。

最近、映画「宮本から君へ」をスマホで観た。
性暴力や流血喧嘩シーンがある。
心臓に悪いのでそこは早送り。
主人公宮本が絶対勝てそうにない憎い相手と喧嘩をするシーンで、私は怒りにまかせて握りこぶしを振っていた。

自分でもびっくりした。
私の代わりに宮本が憎い奴を殴ってくれた。
涙がとまらなかった。

なんだけど、こういう性暴力シーンのある映画は、何かしら観る前に告知してくれるなど、当事者への配慮があるといいなと思う。
私は苦手なシーンがあるのを
知った上で観たけど。

映画の評価も賛否両論にわかれていた。
登場人物みんないかれてるとか。
ジェンダーの問題とか。

でもそこまで配慮して作る物ってなに?
作品が、当たり障りのない そつのないものばかりになってしまったら、つまんないよ。

負けて負けて負けて悔しい思いばかりの日々を
生き抜いている人の免疫力が上がる作品も必要だと思った。


読んでくださり心からありがとうございます。