23年間、夫が妻に対してひと言もしゃべらない。

これは、『探偵！ナイトスクープ』（朝日放送）で扱われたテーマです。

この番組は、視聴者から寄せられた依頼に基づいて、探偵が調査するという35年間続いている人気番組です。

「23年間会話のない夫婦」は、『ナイトスクープ』30周年の記念番組で、視聴者が選ぶ一位になったテーマで、神回とも呼ばれています。

さて、なぜ２３年間も話せていないのでしょうか。
その理由はなんだったのでしょうか。

子どもが娘２人との息子一人がいる50 代後半の夫婦です。

18歳の息子は、
「僕は物心がついてから両親の会話を聞いたことがありません」とのこと。

番組が隠し撮りした家庭内の映像では、父は子供たちには笑顔で話しかけるものの、母が何を話しかけても完全に無言を貫き、やり取りはすべて一方通行でした。

探偵（カンニング竹山さん）に理由を聞かれた父親は、話さなくなった理由を以下のように告白しました。

「原因といわれると……子供が生まれるとなんか子供中心の、まぁ家内がそういう生活になって、私はなんかほったらかしになったんですね。で、まぁ若かったせいもあるし、なんかすねたみたいな感じで……引っ込みがつかなくなって」

23年間も会話しなかった理由は、なんと、ただ「すねた」だけだったのです。

これには探偵の竹山さんも、「お父さん、マジですか！」と驚きの様子。
さらに、「しゃべりたいという気持ちはあるんですか」と問われると、気まずそうに「……はい」とうなずくのでした。

そして、「私はお父さんと会話したいと思っています。奈良公園で待ってるんで来てくれますか？」というVTRでの母親の呼びかけに応じ、2人が出会った頃にデートしていたという公園で「再会話」することになりました。

23年ぶりの会話を交わした夫婦に、離れた場所で見ていた子供たちも号泣。スタジオ出演者たちも一同感涙に終わったのでした。

意地っ張りが23年間も続いてしまったなんて驚きですよね。
夫が子供じみた対応をしているのに対して、妻側が、かなり大人として寛大に対応しているのが対照的です。

さて、ここまで極端ではなくても、夫婦ゲンカをしている最中やその後しばらくの間、お互いに、または一方が無視をしているケースは、心当たりがあるのではないでしょうか。

会話のない状態が一時的なものであれば、問題ありません。

むしろ、夫婦ケンカをきっかけに、お互いの本音をやり取りすることで、夫婦の絆が深まることもあります。

しかし、会話のない状態が長期間にわたって続く場合は注意が必要です。

夫婦ゲンカの原因を根に持っているケースもあれば、夫婦ゲンカのことはどうでもよくなったのに会話がしにくいままとなるケースもあります。

会話が再開されないままになると、徐々にお互いの気持ちがすれ違っていき、やがて離婚問題に発展するおそれもあります。

後に引けない状態になる前に、「ごめん」と歩み寄りしたいものですね。

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