【廃坑が電池に変わる】世界中の廃坑を重力バッテリーにして利用するぞ

冬に入って、TLでは電気代が高くなってしまったという悲鳴をよく効くようになった。オール電化の家はかなりダメージを受けている様子。石油の価格が上がっているので、政府も対応しているけれどもインフラの高騰はまだ避けられない様子。

一方、関西の電力会社は電気代が上がっておらず、どうしてかというと原発を動かしているから。原発が動いていれば、3割前後の上昇も無かったということなんだろう。再生可能エネルギーでまかなえるという人もいるけれど、当面はまず無理だろう。と思っている。

再生可能エネルギーでまかなえるぞというのは簡単で、遠い将来出なくてもそれは技術的にクリアできるところだろう。そのとき、それをずっと述べていた人は先見の明があったと評価されてしまう。

情緒の面を避けて考えれば、原発を新造している間に現在の原発を再稼働しちゃう方がいい。

火力発電はCO2を排出してるから、地球規模で考えたら負債を溜めていくのは確実。核融合とか研究が進んでいるけれど、まだまだ実用的にはほど遠い。とりあえず、タービンを何かで回せればいいんだけれど。


オーストラリア、国際応用システム分析研究所(IIASA)は廃校を「重力電池」として再利用できる可能性を提唱した。

まずは余った電気や砂などのおもりを使って、廃校のリフトを持ち上げさせると、エネルギーが必要になった時にこの砂をリフトに乗せて落下させる。このときにタービンを動力につなげることで、回生エネルギーが発生し発電が出来る。

つまり重力の位置ネルギーを使った重力発電。ただ、このアイデアはすでにある技術でダムの揚水発電がそれ。

この方式の大きな特徴は、従来の電池のような自己放電の問題が無いこと。電池は放置しておくと少しずつ放電する。しかし、おもりはそこに動かなければ、エネルギーは発生しない。しかも、この方法はとても安価ということ。世界中には何百万という廃坑になった炭坑が存在している。そして、だいたいインフラが整っている。

日本でもあったけれど、世界中で鉱山が閉鎖されるとたくさんの労働者が解雇される、そのために鉱山で潤っていたコミュニティは壊滅的な打撃を受けてしまう。しかし、ここで電気が作れるとしたら、掘削事業程に収益は得られなくても、経済的なダメージは小さくなるだろう。

IIASAの資産では、鉱山を改造するには1キロワット当たり約1-10ドルから。さらに電力容量が1キロワット当たり2000ドルのコストがかかるとされている。そして、この方法が世界全体で7-70テラワットの出力が出せる可能性があるとされて、そのほとんどが中国、インド、ロシア、米国などの廃坑の多い国に集中すると考えられている。なお、2021年の世界エネルギー消費量は約25テラワットアワーとのこと。

なんか、展望の明るい研究にも見えるけれども、本当にうまく運用できるのかちょっといぶかしんでしまう。これが可能であるなら、かつての炭坑の街にも賑わいが戻るようになるし、経済的にも潤いが見込めそう。日本の炭坑で頑張ってた人たちはもう高齢者の粋だけれど、そこに残った家族の暮らしはもう少し豊かになれるかな。


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