スマートデバイスを使って、遠隔操作してる人の心理的負荷を測定できる手法を開発したよ

エイリアン2という、とても面白い映画があるんだけれど、海兵隊が音信不通になった植民地惑星に調査に行ったとき、まんまとエイリアン達の不意打ちでおめおめと撤退するんだけれど、

逃げ遅れた数名がエイリアンに殺されずにとらわれてしまう。海兵隊達のヘルスメーターがまだ生きているという状態を示しており、助けに行こうと海兵隊は提案するんだけれど、主人公のリプリーは、これは絶望的状態だとわかっているので、諦めろと諭す。

そうしているうちに捕まってしまった仲間達のバイタルサインは弱々しくなって、消えてしまう訳なんだけれど、おそらくは今なら指に挟んで血圧や脈拍を測れるセンサーのことだろう。スマートウォッチにもついている。


立命館大学、東京工業大学、国立東京工業高等専門学校、株式会社熊谷組らのグループはスマートデバイスを用いて、建設機械の遠隔操作者の心理的不安や操作技能を定量的に測定できる計測モデルを考案。

心拍と身体加速度の両方を用いて心理的ストレスを評価する。

日本の建設業界では自然災害による二次災害を避けて安全な場所で建設機械を操作する遠隔技術が導入されている。

建設機械の周囲にカメラを設置し、VR技術をも位置いて運転席から見える映像と機械を同期させて、遠隔操作する。

しかし、問題があって実際に重機を動かすのとVRで遠隔操作するのとでは状況の把握が難しいために、心理的負担が大きいという。なんかわかる気がする。UFOキャッチャーだってうまく出来ない。

今回の研究はスマートデバイスを使って、操作者の心拍振動やマルチスケールエントロピーを測定。マルチスケールエントロピー法とはデジタル波形データにおいて、周波数の規則性をエントロピー地として数値化する解析法。

つまりは思ったように操作ができなくて、どんだけイライラしているのかを数値で測られるような手法を考えた。

災害によるインフラの回復のために危険な場所での重機の運用は遠隔操作に成り代わっていくんだろう。一見楽に思えるけれど、結構疲れるのかなやっぱり。

ショベルカーで繊細な動作を出来る職人差がいるけれど、ああいう人は重機が自分の体のように扱い慣れている。肉体化していると言うべきか。

なので、VRで操作をするとなると動作の遅延や感覚の齟齬があって、思うように行かないんじゃないかと思う。通信回線が5Gになったらどうなのかな。

ともあれ、心理的ストレスがある程度高みになったら、その場で交代したり休憩が出来たり、なんてことも出来るね。服を汚さない重機オペレータか。世界は変わるねぇ。


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