火薬を嗅ぎ分けるネズミが地雷除去に協力するぞ

匂いを嗅ぎ分けて、異物を発見する動物と言えば、犬をすぐさま連想するけれど、麻薬を税関で探す犬は中毒になったりはしないだろうかなんて。脳に影響を及ぼすほどに漏れるような運び方はしてないだろうから、そんなことはないだろうとは思う。

地雷をさがす地雷探知犬というのも存在していて、マーシャルレガシー研究所では地雷探知犬を育てるパートナーシッププログラムを開発しているという。なお、殉職率は3-4%だそうな。これが大きいか小さいかは感覚に任せるとして、スパロボをたしなんだことがある人やソシャゲでガチャをやる人なら、この数字を見ると絶対当たるといえる人は多いだろう。それでも、人間が行うよりは全然小さいという。

犬は体重が軽いから、うっかり踏んでしまっても爆発する危険性が小さい。でも、爆発しない可能性が無くなったわけじゃない。


カンボジアのある団体はアフリカオニネズミを使って、その嗅覚を頼りに地雷探知を行っているという。この大型のネズミは目が悪い代わりに嗅覚がとても鋭い。

しかも、犬より体重が軽いので、爆発させる可能性がもっと小さい。1匹のネズミは20分で200平方メートルを探査できる。人間がやると4日かかるという。

アフリカオニネズミを調教している非営利団体「APOPO」は59カ国で活動を行っている。2020年に地雷などを除去した土地はカンボジアだけでも430万平方メートルになるとか。

去年の6月に引退したアフリカオニネズミの「マガワ」は地雷71コ不発弾38コを発見して、APOPOからメダルを贈られたことがある。まさに英雄。これらの地雷が撤去されなかったら、どれほどの人間の命や手足を吹っ飛ばしていたか。

そんな英雄も今年に入って、死んだと発表された。8歳だった。ネズミにしては長寿であったという。

それにしても、人間はどれだけ地雷を埋めてきたんだか。「マガワ」がたたえられたとはいえ、人間がしでかした尻拭いをさせられたようなものだし。

それでも、地雷探知ネズミがいなくなる将来が来るだろうと信じたい。

にしても、デカいネズミだね。ペットにしても需要ありそう。


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