ヤモリが夜でも色を見分けられるのかわかったぞ

家を守るから家守ヤモリ。どんな風に守ってくれるのかはよくわからない。うちの部屋はここ最近ゴキブリが出てこなくなったんだけれど、もしかしたら、ヤモリが食ってしまったのかもしれない。

そのむかしに湿度が高い夏を越したとき、うっかり空き部屋を空けるのを忘れたまま夏を越したことがあって、壁にヤモリの卵らしいものが張り付いていた。どうやら、産卵には最適な場所だったみたい。


ヒトは明るいところなら色を見分けられるけれど、暗くなると見分けられないのは暗いところで働く光センサータンパク質(ロドプシン)が1種類しかないから。これはヒトに限った話ではなくて、脊椎動物はだいたい共通している。

けれど、ヤモリの多くは夜行性で暗がりでも色を識別できるという。でも、ヤモリはロドプシンを持っていない。

京都大学の研究グループはヤモリの錐体視物質の性質を調べた。錐体視物質の性質が数個のアミノ酸を置換することによって「暗がりでの視覚」に適した形に変化していた。

夜行性のヤモリは明るいところで使う視覚センサーをアミノ酸の置換によって、暗がりでの視覚に調整し直した。暗がりで働く3種類の桿体を活用して、暗がりでの「色覚」も獲得していた。

暗闇でも色がわかるって、どんな感じなんだろうね。自分らの視覚は明るくしないと色がわからない。暗がりになったら、本当に見えないしかろうじてシルエットや形を認識できる程度。ヤモリの視界は夜もきっと明るく見えているんだろうな。

平野耕太作のヘルシングでは新米吸血鬼になったセラスが夜に狙撃をしたら、昼間よりも明るく見えたとこぼしていたシーンがあった覚えがあるけれど、そういう感覚なのかもしれない。アミノ酸の置換で暗がりでも見えると言うけれど、いまできるとしたら、瞳孔を散大させて光を多く入れるくらいしかないだろうな。


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