【不老不死のクラゲ】不老不死のクラゲから若返りの遺伝子を見つけたぞ

寿命を延ばす研究分野は調べると結構な頻度でニュースになっていて、人間よりも長生きな動物が意外と身近にいると知るとちょっとびっくりする。オンデンザメは400年生きていたと言うけれど、500年生きたハマグリもいたというと結構意外。

若い個体の血液を流し込むと若返りが出来るという話もある。よくよく、不老不死のお話では、若い人間の生き血を飲むなんて筋書きを目にしたものだけれど、案外間違ってはいなかった。

創作の話では臓器などが悪くなったら、同じ臓器を食べれば良いという迷信じみた怖い発想が受けるわけで、肝臓が弱ったら、肝臓を食べれば良いというけれど、レバ刺し食べたら、肝臓が良くなるのは本当なのかな。まあ、血にはなるので、そこまで間違ってはいないんだろう。

結局は新陳代謝の能力が維持できれば、ケガをしても治りが早くなる。古い組織が新しく生まれ変われば、若返る。その能力がいつまでも続けば良いのだけれど、人の身体は劣化する運命から逃れられないのだ。


スペインの御ぴえどだい学の研究チームは、ベニクラゲが理論上は不死身である理由を説明できる調査結果を発表した。

寿命のある近縁種のクラゲと比較して遺伝的な違いを調べたところ、ベニクラゲの遺伝子に若返りを可能にするとみられる特徴を発見した。

クラゲは生まれてから死に至るまで、いくつかのステップがあり、雄と雌の交配で受精卵が作られ、「プラヌラ」と言う幼生が生まれる。プラヌラが海の中で岩場や貝殻などにくっついて「ポリプ」という固着状態になる。ポリプは触手を伸ばして、流れてきたプランクトンを捕食する。すると、ポリプはどんどん胴体がくびれるようになり、いくつかの層を重ねた状態になる。これが「ストロピラ」と呼ばれるもので、この重なった層が、少しずつバラバラに分裂すると、一つ一つのかけらがクラゲの子どもになる。

これが「エフィラ」と呼ばれている。

このエフィラが成長するとやっとクラゲの形になり、「メデューサ」と呼ばれる成長した形になる。

このクラゲは寿命を迎えると、ボロボロに分解されて、海中に溶け込んでいく。

しかし、ベニクラゲはメデューサの段階で死期を感じるとポリプの状態に戻り、若返ってやり直すことが出来る。

つまり、ベニクラゲは理論上では寿命で死ぬことは無い。不老不死である。

この不老不死の謎を解こうと研究チームはベニクラゲの遺伝子を調査した。

その結果、近縁種のクラゲと比べて、細胞の修復と保護に関わる遺伝子が2倍も多いことがわかった。

寿命の尺度とも言われているテロメアが破壊されるのを防ぐために細胞分裂を制限している遺伝子変異をも持っていた。

ベニクラゲのように若返りの遺伝子を人間が持っているなら、ついに人間は寿命を克服できることになる。

ただ、この機構を人間に応用するのはまだ出来ないという。

人類も、いずれは寿命を克服するだろう。まあ、自分たちがそれまでに生きているとは思えないけれども、若返りできても果たして、幸せに直結してるかなと思うと、即答できない。まあ、全力で走れるくらいの体力は欲しいかな。


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