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進化し続ける料理人から感じたこと

料理人として進化しつづけている、あるシェフのことを紹介したい。

Facebookに2022年の今日。
その日の投稿から2年経ち、時間の経過以上の経験を携えて、なお、彼の目の光は強くなっていた。
ご紹介した方々から食後に感動のご連絡をいただかないときは一度もなかった。皿の上から語りかけてくるかのような料理を作り続けているからにちがいない。わたしはもちろんのこと、味わったヒトが彼の料理のとりこになる理由はそこだと考えている。わたしが輸入するオリーブオイルを今でも選んでくれていることがただ、ただ嬉しい。


・2022の今日の投稿


10年くらい前にフレッシュさ満点でレストラン業界に入ってきた青年がいた。
とてもとても綺麗な顔立ちで、モテすぎにより恋愛に傾きすぎなければいいけど・・・なんておばさん心が働いたことが忘れられない 笑

そんな彼は、脇目も振らず貪欲に仕事をしていく。
毎日多くのことをどんどん吸収していく。

「将来の夢は、やっぱり自分のお店を開くこと?」
当時、一度聞いたことがある。

彼には明確な夢があった。
その夢のために料理学校に入り、ここにいると。
若くて素直だし、すごく頑張るから、シェフたちからの期待がこちらまでわかるくらいだった。

「この人が、もし。このまま頑張り続けたら、どんな料理人になるんだろう。」
そう思わずにいられなかった彼の10年後。

名店で料理を作り続けた彼は、一等地にあるレストランのシェフになっていた。

先日、突然わたしに連絡をくれた。
「以前のお店でお世話になりました、
覚えていますか?」と。

もちろん覚えているよ!
そしてこの連絡は、
「新しい店のシェフになりました、食べにきてくださいね〜♪」
という連絡かなと、想像がつく。
わざわざ言われなくても、知った時点でお店に行けるタイミングを探して食べに行くつもりでいますよ〜なんて思っていたほど。笑

だけど驚いた。だって連絡してきた要件は、わたしが扱うオリーブオイルに興味があって、ということだったから。

一流どころにいた彼は、いいオイルを知っているはずだし、オイルにこだわるのもわかる。
何年も経っているにも関わらず、わたしのオイルを思い出してくれた。
そのことが、わたしは心から嬉しかった。

だけど正直なところ、
オイルより10年経った彼に会うのがとても楽しみだった。

新しいレストランに伺うと・・・
モデルのような顔立ちはそのままに、さまざまなことを経験したんだろうな〜と思う大人の表情が加わっていた。
そして思わず再度聞いたのは、将来の夢。
なんと最初に聞いたことと同じだった。

彼の右腕の方にもお会いでき、とても素敵な方で嬉しかった。
彼らの会話から、信頼しあっているのが伝わってきたから。

彼らのつくる味わいを早く体験したいと思う。
(夜だけの営業。ランチは土日・祝。平日にランチがないので、その場で予約をできなかった。。。涙)

いろいろなことがある。
少し先ですら、何があるかわからない。
こんな時代になる前からも、すぐに仕事を辞める人が多いレストラン業界。

どれだけ才能があっても、途中で心が折れ、潰れてしまう若者も少なくない。
職人だから、料理だけ作ってれば生きていける、なんて、そんなことだけでは通用しなくなった今。

料理人がワインも学び、ホスピタリティーも身につけていく。
人としての器も料理を通して、伝わっていく。
他の業界と同じように、チャレンジし続けること、学び続けることを受け入れた人だけが生き残れる。
そんなレストランの世界だと、わたしは思う。

ひとまわり以上の歳が離れていても、
何も語らずとも、その背中からこれだけのことを教えてもらった。
あとから静かに感動している。

マジで背筋が伸びる思い。
たとえるなら、誰かのストーリがかかれた本の一章を読み終わった気分。
ここから第二章、主人公はどう挑んでいくのか?!みたいな。

彼の在り方、姿勢に改めて尊敬の想いが湧く。
自分らしく生き進むことが、関わった人にこんなにも影響を与えてしまうんだな…
こういったことは、生き方というか、目には見えないもの。だけどとても尊いことだと思う。

わたしももっと自分の人生を大切に、自分をもっと使っていこうと思いました。
どこにでもいる人ではないと思って、ここに書いておきたくなったら次第です。
というか、ランチに行く日がもう楽しみすぎる!!

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