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「みんな同じ」なんかじゃない

体調不良で、冬に少し仕事をお休みしました。50代前半の私、フルタイムで約25年勤務していますが、「休職」というのは今回が初めてでした。

体調を一気に崩したのには、きっかけがありました。冬季、外に立って案内をする仕事でした。社員の中で当番として回ってきて、1カ月に2回、割り当てられました。朝7時から午前11時までと、中休みをとって午後3時から7時まで。雪だろうが、雨だろうが、風があろうが、8時間、外に立つのです。ただ案内するために。

これが、本当に辛くて辛くて辛くて。どれくらい辛いかというと、給料をもらうどころか、お金を払ってもいいから逃れたいくらい。この仕事が予定に入ると、ずっと「嫌だな、嫌だな」と考えて、不眠になってしました。本当に、仕事自体を辞めようかと悩みました。月2回じゃなくて、毎日の仕事だったら一瞬も悩まずに辞めましたが、踏みとどまりました。月2回ですからね・・・。

でも、その月2回もダメで、仕事を休んだわけです。その時にね、相談するじゃないですか、上司に。辛いんです、と。そしたら、言われるわけです。

「みんな同じ。みんな辛いんだよ。みんな我慢してやってる。」

これを言われると、何も言えなくなります。みんな同じなんかじゃないよ。結局、理解しようとしない人に、いくら「そうじゃない」と言っても、「そうだね」なんてなりませんから。むしろ、ただ絶望して、その結果、疲弊して、関係が悪くなるだけで。それで、上司の許可を得ず、休職願いを出して休みました。

同僚に聞いたんですよね。「冬場に外での立ち仕事、辛いですよね?」と。そしたら「まあ、辛いというか、嫌ではあるけど、他の仕事で、もっと嫌なのもあるし。」と答えるんです。「だって、8時間も外に立ってたら、凍えますよ。家に帰ってお風呂に入っても、ずっと身体が冷えたままで、食欲もなくなるし。」と言うと、「そうかな?僕は、そうでもないですよ。」と言うんです。

考えてみたら、同僚と言っても、私よりずっと若いですし、男性なんです。たぶん、立っていても、私ほど疲れないし、寒い所にいても、私ほど冷えないんですよ。だって、若い女の子が、真冬でもミニスカートを履いて生足でいるわけじゃないですか。小学生だって、外国人だって、真冬に半袖の人もいるし。片や、私といったら、ヒートテックの上に防寒の上下で、ダウンを着てニット帽を被り、マフラーと手袋をしても「寒い寒い」と言うわけです。

「みんな同じ」なんかじゃないと思うんです。


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