パウレタの建築学科日誌0~はじめに~

 ぼくが大学時代すごした建築学科という場所について、明日から書いていこうと思う。とは言っても、専門的なことにはあまりふれるつもりはない。この文章は、建築学科について知らないかたにもわかりやすく伝えたいとは思っている。だから極力そういうふうにはしたくない。

 ただ純粋に、あの過ごした空気感や時間、出会った人たちのことをうまく文章にのせることができたらと思う。

 これから書き綴っていくつもりである「建築学科日誌」と題されたエピソードの数々は、ある事実に基づきながら、自分なりに伝えやすく脚色して書いていくので、どちらかといえばフィクションの類になると思う。忠実に書きすぎても登場する当人に悪いなとも思っているので名前も設定も少し変えている。

 これを読んでいただいた人は、こういうことがあるのだな、と感じて興味を少しでも持ってもらえればうれしい。また建築学科で過ごしてきた人にとっても、ある意味少し特別に感じる文章にしたいなとは思っている。

 ぼくらがすごしたあの、建築学科、という、専門分野を学んでいたから生まれた、特別な空間の一部を、ほんの少しでも共有するものにできたらとてもうれしい。

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