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モテ願望強め女子、三十手前にして、ようやく「むしろ男の人苦手だわ…」と自覚する。

 今、職場が楽しくて仕方がない。

 育休復帰後、私は自分の希望でバリバリ内勤の部署に異動させてもらった。とりあえずライフワークバランスを優先したいがゆえの決断だったが、思いのほか内勤部署の居心地が良すぎて、もう外回りの部署には戻れないかも… と心配になるほど。

 それが、社会人生活初の、女性だけの部署なのだ。いや、社会人生活どころではない。ド理系畑出身の私にとって、この境遇はもはや人生で初めてだったが…

周りに男性がいないということが、こんなに居心地がいいことだとはー…!!

 よく“女社会は怖い”なんて言うけれど、とんでもない。そうして思い返せば、産休育休中も、子育てセンターで会う人、ママ友、ほとんどが女性ばかりの世界で、人生で一番人間関係の苦しみがない時期だった。
 女性ばかりのコミュニティのあまりの快適さに、私は、今まで長いこと目を背けてきた真実を認めざるを得なかった。

ああ、私、やっぱり男性が苦手なんだ。


 …男性のことを苦手、嫌いだと認めたくなかった。
 だって、私は物心ついてからずっと、クラスのマドンナ、モテ子になりたかったのだから。不特定多数の男性から愛されたいと切望しているのに、私の方が男性を拒んでいては、お話にならないではないか。実際、中学生の頃に読み込んでいた()モテハウツー本には、“好きこそものの上手なれ。モテる女は男好き”と冒頭から書いてあったんだもの。
 「女って面倒で苦手、男といた方が気が楽なんだよねー」と宣う自称サバサバ系の彼女のことが、死ぬほど羨ましかった。私も、心からそう思える人間になりたかった。

 歳をとって良かったこと、子供を産んで良かったことは、あんなに苛烈に私を駆り立てていたこのマドンナ願望が大分薄れたことだ。おかげで、「男性が苦手、嫌い」という認め難い事実も、この年になってやっと認めることができるようになったのだと思う。
 この際せっかくなので開き直って、どんな風に苦手意識を持っているのか整理しておきたい。

①だいぶ年上のおじさん、おじいさん

ホステス魂に自動着火!自我即死!相手が言って欲しそうなこと、求めてそうなリアクションを脊髄反射で取ってしまう!

②隠キャ(選民意識強くて本当にごめんなさい)

基本①のおじさんたちと同じ対応をしてしまう!!その結果、相手から一方的にマブ〜みたいな空気を出されるけど、こちらは1mmも本当の自我を表出していないので相手に対してなんの親近感もない!にも関わらず、相手の期待に応えて「仲良し〜🥰」を装ってしまう!誰か止めて!!

③イケメン、陽キャ

卑屈思想炸裂!自尊心死亡!「ブスw」「イタイ女〜w」と思われるのかと思う(相手がイケメンというだけで謎の被害妄想がすごい)と思考回路は一瞬でショートし、謎のテンション高めキャラで対応してしまう!そこに自我はない!後から一人反省会で二度目の死!!

④歳下

そんなに気負うことなく話せる!不思議なんだけど、対イケメンの時と違い、「後から裏でこう言われてるんだろうな…」みたいな卑屈な気持ちにもならない。年上というだけで無条件に丁重に扱う日本の文化最高!!


 …こうして書き出してみると、「男性のこういうところが嫌!!」っていうんじゃなくて、私が一方的に過剰防衛、過剰反応しちゃってる感があるなぁ…。そして、歳下はOKっていうのも、今まで自覚してなかった。これは私に弟がいることが関係してたりするのかな?

 しかし、この(年上)男性への苦手意識、どうにか払拭したいなぁ。人間社会を楽しく愉快に渡り歩くために、この苦手意識は明らかに邪魔だ。それに、母親(私)が持っているこういう無意識のバイアスって、娘に何かしら影響・伝播する気がしてならないのだ。娘には、こんな根拠のない苦手意識は持ってほしくない…!!

 シマトの自己探究はまだまだ続きますが、この記事をご覧いただいた皆様、解決策にお心当たりがあれば、是非是非お知恵をお貸しください…!!

おしまい。

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