見出し画像

令和4年4月29日の昼飯

画像1

本日、食したカップラーメンはこちら!

徳島製粉
金ちゃんラーメン
「担々麺」

だぁぁぁぁぁぁ!

画像2


早速! いただきます!
うん、そこまでは辛くないかな

徳島製粉では珍しく、香味油を後で入れるタイプ。
油を入れると風味と香りがやっぱり増します。

ただ、容器に油がまとわりつく。
発砲の容器もそうだが、このプラスチックの容器も同様である。
ただ、発泡スチロールの容器と違って、この容器の内部はでこぼこ。
壁面に引っ付いた油を混ぜ込もうとしても、隙間に入り込んで混ぜられない。
私が思うに、この容器は油を使った製品には向いていないような気がする。

ということで、今日は「でこぼこ」つながりのお話を!

俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます【カク11+なろう38合計49万PV】ほのぼのスローライフを想像したあなた残念!コレは親を殺された少年と悲劇のヒロインたちの復讐物語…だと思う。

 森の落とす影が、店の前をはしるでこぼこのあぜ道に光のさざ波をたてていた。光に照らし出された道端の草を、年老た馬がのんびり食べている。老馬の疲れ切った背には、がっしりした荷台が結ばれていた。

 家の中から、ビン子が、自分の頭よりも大きい道具を両手で抱きかかえ、よたよたと出てきた。縛った黒髪が右に左にと、馬のしっぽと同じく揺れている。あぜ道に足を取られながらも、ようやく荷台へとたどり着いたビン子は、道具を積みこむと、そそくさと次の荷物のもとへと走っていった。

 それにひきかえ、タカトは軽そうな荷物がないかと家の中でいろいろと物色していた。こっちの袋を持っては振ってみて、あっちの袋を持っては重さを確かめる。そんなことをしている間に、一つでも運んだらどうなんだろうか。
 しかし、タカトの顔はにんまりとうすら笑いを浮かべた。ついにタカトはひときわ小さな袋を見つけ出したのだ。それは荷物の奥に大切に置かれたひときわ小さな革袋。周りの荷物とは明らかに異なる皮袋から、それが特注品であることはすぐ分かる。

 中をのぞき込むタカト。袋の中には白く輝く粉がずっしりと入っていた。興奮しながら権蔵を呼び止める。

「じいちゃん、じいちゃん、これすごいな。命の石の粉末だろ」

 意外や意外、一見ちゃらんぽらんに見えるタカトには道具の知識が豊富にあるようだ。それもそのはず、タカトには、権蔵の道具屋を継ぎたいという夢がある。権蔵の融合加工技術の腕は最高だと尊敬の念を持っているタカトにとって、権蔵から教わる融合加工の知識は楽しくて仕方ない。その甲斐かいあってか、自分でも第一世代の融合加工の道具を日々ひび製作にいそしんでいるのである。

 ただ……その作る道具の方向性が、ビン子の言う通り、少々問題ありなのだが……

 権蔵は肩に担いだ武具を荷馬車にのせると、荷馬車が低くうなった。
「あぁ、エメラルダ様からの依頼品だ」

 エメラルダとは第6だいろくの騎士の門を守護する美しい女性騎士のことである。エメラルダは、その容姿からは想像しにくいが、融合国の中でも最強クラスの力を持っていた。単体攻撃であれば第7の騎士、一之祐のほうがはるかに秀でているが、全体攻撃となると、やはりエメラルダに勝るものはいなかった。

 タカトは、仕事をほっぽらかして、袋のなかを食い入るように覗き込んでいる。
「あの硬い命の石をここまで微粉末状にしたのか」

 荷馬車の縁にゆっくり腰掛け、得意げに権蔵は答えた。
「まあ、結構時間は、かかったがな」

 命の石はとても固い。そのため、道具に加工するにはとても骨が折れる代物しろものだ。普通の道具職人であれば、その石を砕くだけでも数日を要するだろう。それを粉末状にまですりおろす。とても気の遠くなる作業である。しかも、命の石は高級品。小さな革袋と言えども、それほどの量の命の石であれば、魔がさす者がいたとしてもおかしくはない。やはり、その点においては、駐屯地の第一線を退いたとはいえ、権蔵には絶大なる信用があった。

 二人が意気投合している横でせわしなく動くビン子。

 タカトは、まだ覗き込んでいる。
「ここまで微粉末状だと人間でも、『生気』の吸収ができんじゃないの」

 『生気』とは、すべての生き物が持っている気の事である。この世界には『万気』『命気』『生気』『闘気』『覇気』という気が存在する。『万気』とは、全ての物質が持つ根源的な気である。それは、石や木、生き物と言った全ての物が持っている。その中でも、生き物に宿やどる『万気』を『命気』と言う。すなわち、『命気』とは命の源である。『命気』がつきれば、命がなくなる。そして、この『命気』から発せられるのが『生気』である。『生気』の発する量が多いということは、体に活力が満ち溢れる。逆に、『生気』が少なくなれば、体が弱っているということになる。戦士として戦いに赴くにおいて、この『生気』の絶対量が勝負を分けるとさえ言われているのだ。なぜなら、『生気』が多くなれば、攻撃力、体力、回復力と言ったものも自と高くなっていくのである。そして、この『生気』は修練によって『闘気』へと高められる。『闘気』は、『生気』よりも戦いに特化し、さらに攻撃力等が高まる。さらに一部の者は、さらにここから『覇気』へと高めると言われている。

 権蔵は足をくみ。荷馬車の柵に肘ひじをかけながら、タバコをふかす。
「あたぼうよ。三流の調合士でも、高級傷薬が余裕でできるわい。超一流のエメラルダ様なら、超高級傷薬でもお釣が来るわい」

 命の石は『生気』の塊なのだ。前線で兵士が傷を負えば、治療や傷薬による処置が行われる。外科的な手術も行われるが、それと並行して、失われた『生気』の補給も行われる。この『生気』の補給に命の石は使われることが多いのだ。しかし、人類、魔物と言った生き物にとって、外部からの『生気』の吸収は簡単ではない。いくら命の石が生気の塊だからと言って、それを飲み込んだところで、生気の吸収は叶かなわない。命の石から生気を取り出すには、長い年月、液体につけて置き、ゆっくりと染み出させる。それはそれはとても長い時間をかけて。気の遠くなるような時間である。しかし、現実問題として、そんなことをしている時間はないため、直接、命の石を使うのである。そのため、粉末状にして、外部からゆっくりとゆっくりと体に浸透させるしかないのである。
 エメラルダが調合した傷薬や毒消しなどは、その効力が高いため前線で重宝され、各陣営からは第六の門のもとにひっきりなしに注文が入っていた。

そう、エメラルダはこれらの薬の調合に長たけていたのだ。

 道具談議に花を咲かせている二人の間に、ビン子が、肩を怒らせながらズカズカと割って入ってきた。

「二人とも運んでよ!何で私ばっかり運ばなきゃいけないのよ!」

 腰に手をやり、怒り心頭のご様子である。それもそのはず、大きな防具や武具は権蔵がひとしきり運んではいたが、大方の荷物はビン子一人で運んでいた。

「すまん。すまん」
笑う権蔵は、慌てて立ち上がり、足でタバコの火を消した。

 間髪入いれずに、ビン子は権蔵の足を真っ直ぐ指ゆびさす。
「そこ! タバコは灰皿に!」

「ハイ!」
ピンと背筋を伸ばした権蔵の顔が引き締まったかと思うと、タバコを急いで拾い上げ、逃げるように家のなかへと駆け込んでいった。

 まだ袋を覗きこんでいるタカトは、おもむろにビン子に尋ねた。
「お前って、神だろ。命の石とか食わないの?」

 ビン子の金色の瞳を見れば神であることは明らかだった。

 怒りの静まらないビン子は、腕をくみ、足をトントンさせている。
「何でそんな硬いもの食べなきゃいけないのよ!」

 タカトは、やっと顔を上げ、袋を固く綴じ、荷馬車の奥に大切そうにしまう。
「だって神って、生気が切れると荒神になるってゆうじゃん」

 ビン子は、タカトが荷馬車から降りてくるのを見届け、仕事に戻った。
「ご心配なく。ご飯はちゃんと食べてます」

 タカトは、笑いながら両方の人差指ゆびを立てビン子を目測する。
「だよな。最近、太ったもんな!」

 ビシッ!

 走り込んできたビン子のハリセンが、バドミントンのサーブさながら、勢いよくタカトの額ひたいに振り下ろされた。タカトの目から星が時速400キロ超のスピードで飛び出した。

「ただの成長期です!」

 第8話 タカトの心(3)より

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?