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令和5年5月16日の昼飯


本日、食したカップラーメンはこちら!

テーブルマーク
「ホームラン軒」
合わせ味噌ラーメン
スープがさらにおいしく!

だぁぁぁぁぁぁ!


早速! いただきます!
あぁ……また、一年たったのね……

そう、このカップラーメン、JT(日本たばこ産業)の株主優待なのだ。
今年もまた、カップラーメン。
まぁ、100株しか持ってないので、カップラーメン以外の選択肢がないんですけどねwww
ちなみに、これは去年いただいたラーメンの最後www
まだ残っておりましたwww

でも、このカップラーメンも今年で終わりだ。
というのも、JTの株主優待が廃止されるのである。
JTに限らず、多くの上場企業で株主優待の廃止の流れが加速している。

ロシアの影響?
原材料の高騰化?
株主平等の精神?
いろいろと原因はあるのだろうが、やはり、個人の株主としては優待がなくなっていくのは非常に寂しい。

「お菓子だぁ!」
「これシャンプー?」
などと、優待で届いた段ボールを子供たちが目をキラキラさせながら開けているのが、まじで面白かったんだけどな……
今朝もまた学校に行く前に二人そろってゴリラダンス……
「タダ券♪ タダ券♪ タダ券♪」
遅刻するぞ……お前ら……

ということで、今日は「タダ」つながりのお話を!

 やばいよ!
 やばいよ!
 かなりやばいよ! これ!
 ジャック隊長、語尾がめっちゃ伸びちゃてるよぉ~
 もう、モンガにいたっては、我かんせずの現実逃避。先ほどから、何をとちくるったのか口笛拭きながら、カバンの中から取り出したジャックのステージ衣装に着替えはじめております。
 って、デブのお前には、その服は小さすぎ! 絶対にサイズ合わないから!
 ビリビリビリ……

 ギリギリギリ……
 だが、腹の虫がおさまらないタカトは奥歯を強く噛みしめる。
 今までの人生の中で最高の集中力でカマキガルの解体をしたのだ。
 今さら簡単に引き下がるわけにはいかない。
 しかも、大体こんなガンモみたいな奴に渡さにゃならんのだ! コイツ! 何もしてないだろうが!
 って……今日の朝、権蔵やビン子が働いている時、まさに君自身がこんな感じだったからね……
 いやいや、100歩ゆずって、これがアイナチャンにというのなら、「うん! どうじょう~♥」と快諾するのは間違いないのだが……大体、タダっていうのが納得イカン!
 同情するなら金をくれ!
 いや、最悪……
 同乗するならMr○オクレ!
 そうか、さっきから、あのガンモドキ野郎、何をやっているのかと思えば、Mr○オクレさんの真似をしていたのか! 「小さいなぁ~」って、小さいものに無理やり体を押し込むのは、エスパ○伊東さんや! イカン……俺……なんか……ごっちゃになっとるな……
 すでに、頭に血がのぼって、何を考えているのかさっぱり分からないタカトであった。

 そんなタカトをビン子があわてて制止した。
 そして、すぐさま、ジャックの前で膝まづいたのだ。
「それは神民様であるジャック様です。私たち一般国民は神民様のご意思に従います……」
 タカトたちを見ていると、この世界の身分制度は緩いと思うかもしれないが、実はその逆。
 上位の身分の者は、下位の身分の者を自由にできるのだ。
 だからと言って、無差別に大量虐殺やレイプなどできる訳ではない。
 やはり、理不尽なことが続けば下々の我慢にも限界がおのずとやって来る。
 そんな、一般国民たちが怒りに任せて蜂起し神民たちを虐殺すれば、騎士もまた無力になるのだ。
 そう、この微妙なバランスの上に、この聖人世界は成り立っているのである。

 かしこまるビン子の態度を見てジャックは嬉しそうに一息ついた。
「そうだろう。それが普通の反応だ。しかし、俺も鬼ではない。この鎌を持って行け。これだけでも十分だろ」

 そういい終わったジャックは地面の上に転がっているカマキガルの鎌をつまみあげると、こうべを垂れるビン子の頭の上にピタリと置いた。
「ちょんまげ!」
 よほどそのおやじギャグがツボにはまったのか、ものすごい変な顔をしながら爆笑し始めたではないか。
 しかも、その横でその様子を見ていたモンガもプッと噴き出す始末。
「ジャック様、それだとまるでちょんまげじゃなくてウルトラ●ンですよ!」
「ウルトラ●ンってなんだよwww」
「アイスラッガーって知らないですか?」
「知らねぇよwww ここは聖人世界だぞwww」

 それを見ていたタカトは拳を震わせていた。
 自分がバカにされるのは耐えられる。だが、ビン子がバカにされるのは耐えられないのだ。
「てめぇら……」
 と、言いかけたその時である。
 膝まづくビン子の背中が腕を伸ばしタカトを制止するのだ。
 その何も言わぬ腕は、まるで、黙っててと言わんばかり。
 
 一瞬ひるんだタカトの動きが止まったことを感じ取ったビン子は、ジャック達を見上げてにっこりと微笑む。
 そして……
「シュワッちぃ」
 と、勢いよく頭のカマキガルの鎌に手を添えたのだ。

 その一発芸に、ジャックとモンガは大爆笑!
「なんて醜い顔なんだよwwwお前、女だろwww」
「オマエハイッタイwwwナンダwwwハッハッハwwwプレデターか!」
 そう、ビン子はめちゃくちゃしかめっ面をしながらウルトラマンセブンのアイスラッガーを投げるしぐさを懸命にしていたのだ。
 だが、そんな変顔のビン子にも飽きたのかジャックとモンガは笑いながらその場を離れていった。

「ビン子……」
 いまだ膝まづき頭の鎌に手を添え続けているビン子にタカトが歩み寄っていく。
「お前……シュワちゃんファンだったのか……」
「そんな訳ないでしょ!」
 ビン子はうつむきながら声を荒らげた。
 小刻みに震えるビン子の肩にタカトがそっと手を添えた。
「……ありがとうな……ビン子……」
「うん……」

 第101話 第一駐屯地(16) より

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