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【大学受験】一般入試を通して得ることができる「経験」

昨今の大学入試では、「経験」が重視されているようです。
例えば、部活動で実績を残した「経験」、海外のホームステイや短期留学をした「経験」、ボランティア活動をした「経験」など。
とにかく、一般的な家庭で生きていれば、経験できないことをした人が大学入試では重宝されている。
それゆえ、人生経験が豊富な学生を獲得するために推薦入試やAO入試が増えているようです。

一方で当日の試験の結果を重視する一般の入試はどうなっているかというと…。
現代では知識偏重との批判から、特に私立の大学ではかなり一般入試の枠がせまくなっています。
時代は、参考書などを使って、愚直に勉強することよりも、海外経験や部活動、生徒会など多様な経験をすることの方が重要なのだと。

でも、私は参考書や問題集を使ったり、塾や予備校に行って勉強し、試験で結果を出すという一般入試も一つの「経験」だと思うのです。
試験で結果を出すためには、正しい目標設定と圧倒的な勉強量が必要です。
これは誰でもかれでもできることではないし、受験を経て社会に出る時などもかなり役立ちます。
例えば、国家資格を取得する時も一般入試の時の目標設定、及び勉強が大いに役立ちますし、TOEICでハイスコアを出す時にも応用ができる。
また、会社で働いている時や会社経営をするときにもどうすれば利益を上げることができるか?などを戦略的に考えることができます。
まあ一般入試を経験せずとも、資格の取得や利益の獲得をするための戦略はできると思いますが、設定した目標に向かって、突き進む努力は社会に出る前の良い演習になるのではないでしょうか。

さらに、一般入試は貧富の差に関係なく(多少はあるが)、人生を逆転させる「経験」をすることができるのです。
推薦やAO入試で求められる「多様な経験」は、ぶっちゃけほとんど金持ちしかできないでしょう。
海外にホームステイをしたり、短期留学をするなんて、家に金がないと無理ですし、部活動だって、家庭が貧しければ加入することが難しいことだってあります。
生徒会もしかり。
その点、一般入試は家が貧しくとも、ブックオフなどで参考書や問題集を揃えて、試験の合格に向けて、勉強することができる。
塾や予備校も模試の結果が良ければ、授業料免除で、通うこともできます。
したがって、一般入試は貧富の差に関係なく、皆公平に準備することができ、貧富の差に関係なく試験に合格することができるのです。
そして、もし、家が貧しくても、難関の大学に合格すれば、受験の経験と大学のブランドを生かし、収入の高い職業に就くこともできるし、知識と人脈を生かして起業などをするという選択肢も出てきます。
つまり、一般入試の結果によっては、自分の人生を大きく変えることができる。

一般入試と推薦・AO入試、どちらが良いか悪いかということはないですが、今以上に推薦枠が増え、一般入試が減れば、学歴の獲得は「貴族の特権」になり、「教育の義務」は「貴族の課金ゲーム」になるでしょう。

要はバランスが大事。
100%一般入試にすれば、推薦で入ってくるような海外経験がある人や課外活動で実績を残した人がいなくなり、大学の雰囲気は味気ないものになってしまいます。
一方、100%推薦やAOにしてしまえば、徹底的に試験の結果を出すことにフルコミットする人たちがいなくなり、勉強することの重要性を認識する人がいなくなるでしょう。
まあ一般:推薦AOは比率としては半々か6:4か7:3ぐらいが望ましいのかなぁと思いますね。

でも、今の日本は極端な方向に進んでいるように感じます。
マスコミを筆頭に、推薦やAOをゴリ押ししまくり、一般入試を絶滅させようとしている。
…とうっすら思っている私は考えすぎでしょうか。

受験機会を増やすという意味ではAO・推薦も良いと思いますが、一般入試の勉強をすると、
正しい目標を設定し、勉強をし、合格する「経験」
家が貧しくても、人生を逆転させる「経験」

を得ることができます。


以上





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