『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』を観た感想

普段は映画の感想系の記事はあまり書かないのですが、先日観た『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』がとても面白かったので、感想を書こうと思います。
「観た感想」なので普通にネタバレはあるので、「これから観る!ネタバレは嫌!」という人はいったんはこの記事は見ないほうがいいです。
映画を観た後に「あーこんな話だったよね!」的な感じで読んでもらえればいいと思います。
感想なので、深い考察はありません。

まず、『君と世界が終わる日に』という作品はseason1が日本テレビで地上波で放送され、season2から4まではhuluで放送されていました。
今回の映画は今までの話の集大成となるわけです。
と言っても今回の映画だけでなく、Huluでもおそらくseason5がどこかのタイミングで放送されるので、それをもって完結…となると思いますが。

私はseason1から全て観ている状態なので、今回の映画で主人公間宮響や文明が崩壊した世界がどうなっていくのか非常に気になっていました。
知りたいことは全てわかったわけではないですが(他の国とかどうなってんの?とか)、全体としてとてもよかったと思います。

ということで、感想スタート。
(繰り返しますがネタバレは普通にあるので、これから観る予定の人はいったんはこの記事は無視してくださいませ)


感想

砂漠の中を歩く三人組と老人の時間軸

最初の方では間宮響と柴咲大和がユートピアに向かっているシーンがありました。
同時に砂漠の中で三人組と老人が出会うシーンもありました。
私は間宮響と柴咲大和と三人組の時間軸が同時並行で進んでいると思っていました。
砂漠の中を歩く三人組に関しては、そのうちの一人が「間宮響を殺すため」と言っていたので、「ああ、響はなんか厄介なことに巻き込まれているのか…」と思い見ていました。

響と大和はだいたい時期的に同じしたが…。
しかし!!!!
後になって砂漠の中を歩き、ユートピアに入り、高層タワーを上っていた三人組+老人がまさかの生き残りだったとはめちゃくちゃ驚きました。
まあタワーの中がやたら荒廃していて、「あれ?朽ちるの早くね?ほんの数分前に兄貴が殺された場所もう何もないじゃん!」と思っていたので違和感はありましたが。

最後の方で三人組の正体が明らかになった時は鳥肌ものでしたし、老人が最期に亡くなる様を見た時はある意味では因果応報的な感じがしました。
まあ老人が「あの時」、間宮響に対して銃を撃たなかったとしても、響はあのようになることは確定していましたが。

三人組を見て、間宮響は「託す」相手がいて本当によかったと思いました。

間宮響について

season1から観てきた者としては「よくここまでたどり着いた」という感じでした。
今までは仲間と衝突し、時には裏切られた時もありましたが、響自身は決してそういうことはせず(でもseason4の最初は結構キレていましたが)、たくましく歩んできました。

だからこそ、娘のミライを守るという理由はあったにせよ、打ってしまったのは衝撃が大きかった。
結果、西条玄に打たれまくりながらも、シンジがミライを殺めようとするところから彼女を守ることができたのですが。

後に三人組と響は「出会う」ことになりますが、あのシーンはインパクトが本当に強かった。
というか、この記事を書いている今でもずっと脳裏に残りすぎています。
でも、最後に三人組の一人から放たれたあの一撃によって全てが終わってよかった。
あのまま出会っていなければ響はあのままでしたからね。

最後、響が流した一滴の涙はまだ心が残っているように感じました。

竹内涼真の演技は本当に圧巻でした。

ジンの兄貴

物語の感想とは直接関係ないですが、ジンの兄貴がまさかあの人だったとは(笑)
ゴーレム仕様のメイクをしていて、全く見た目がわからなかった。

ジンとの写真を見て「ああ!このタイミングで出演したのか!」と個人的になりました。

加地裕也の狂気

シンジが「間宮響を殺せ!」とアナウンスする前は友好的な関係を築いていたのに、直後に裏切るのは狂気でした。

けれども、加地も加地で背負っているものがあるので、仕方がないとは言え、やはりあれは狂気。

「キミセカ」は放送当初はゴーレムの恐怖にフォーカスがあったと思いますが、話が進むうちに人間対人間の恐ろしさが際立っていった印象があります。

西条玄の圧倒的存在感

研究タワーのトップである西条玄。
彼の存在感は圧倒的でした。
あれは吉田鋼太郎にしかできない。

「おおいなる犠牲だよぉぉ!!」というセリフは文明が崩壊していく社会において確かに説得力がありました。
が、使えない人間は切り捨てたり、容赦なく響を銃で撃つ様は冷酷そのもの。

まあ、最期にあのような終わり方をしたのは、大和の発言「性根は変わっていない」に集約されているように思いました。

気になったこと

最後の響のセリフ

最後に気になったこと。
物語が終わり、エンディングの曲が流れ、曲が終わった後に響が「お前らはとなりの研究タワーへ向かえ」(字面にすると間違っていると思うが、そういう旨を言っていた)と言っているのが気になりました。

あれはhuluの方のseason5の伏線なんですかね?
話の内容だと、響や大和がいたあのタワーは研究棟で、となりのタワーは政治家や資産家などが集まっているらしいので、やはりseason5への伏線?

佳奈恵や明日葉や加州、海斗がどうなっているのか気になるところですよね。

劇場版では響や大和が侵入した研究棟が爆発であんなふうになり、砂漠にいた三人組と老人の時間軸的に結構経過していたので、もう一つのタワーでの物語はどうなっているのでしょうか。
響の最期がああいう感じなので、佳奈恵、明日葉、加州、海斗が最終的にどうなるのか。

ゴーレム化の被害規模

あとはゴーレム化の被害がどれぐらいなのかも気になりますね。
本州が全滅しているのは何となくわかりましたが、では北海道や九州や四国などはどうなっているのか?
日本国外ではどうなっているのか?

劇場版ではゴーレム化が起きた「事の発端」はわかりましたが、被害規模がどれほどなのか明らかになっていませんでした。
huluのseason5でその点も明らかになるのか、謎のまま終わるのか。
気になるので、もちろん私は観ます。

全体を通して

作品は賛否両論がかなりありますが、私はとても良い作品だなと思いました。
文明が崩壊していく中で生き残った人間たちの様子が実にリアルに描かれていて、感情がかなり揺れ動きました。

普段はあまりドラマや映画は観ないので、今回の「キミセカ」は私にとってかなり印象に残る作品だったと言えるでしょう。



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