【読後メモ】トマス・アクィナス(第2章:その4)〜親和性について

判断の正しさが生じる仕方として、理性の完全な使用のほかに、事柄に対する親和性に基づく判断の正しさがある.

ex. 貞潔に属する事柄について、倫理学を学んだ人は理性の探求により正しく判断するが、貞潔の習慣を有する人は、何らかの親和性によってそれらについて正しく判断される.…トマス・アクィナス


神的な事柄を被るー聖霊の賜物である限りでの知恵がある

神的事柄に対する共感、ないし親和性とは、我々を神と一致させる愛徳によって為されるものである.


聖霊の賜物である限りの知恵の定義

この知恵とは、理性の探求に基づいて獲得されるものではなく、神的な事柄を被ることによって、つまり、人間が神を対象化して知るのではない、神の側が主体となって人間に働きを及ぼし、働きかけられた人間が神的な事柄に対して馴染ませられることによって、愛において神と一致し、神のことを、そして神を中心としたこの世界の秩序全体を体験的にしるようになることができる.


このようにして、理性は愛によって燃え立たされた理性となり、「信仰・希望・愛徳」という神学的徳へとつながっていく.



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