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なんで本をつくるの?と息子に聞かれた話

初めての本ができました。

といっても、本屋さんに並べるわけじゃなく。イベントとか自販サイトでやりとりするものです。

文庫本サイズ、84p。
ホラーですかといいたいタイトルだけどホラーではないです。

冷え切った関係に疲れて、冷蔵庫に人が入ってしまう。って日常のあるお話。
半同棲中のカップルとか、実業家妻とサラリーマン夫とか、なんとなくわずらわしい実家の家族とか、中学時代の友人ってポジションの知人とか、微妙~な関係の人たちが出てきます。

当事者になってもうまく言葉にできなかったりするんだけど、なんか時々くるしくなるんだよなぁ。

って。そんな純文学(と言い張る)。


趣味でも仕事でも文章書いてるわりに、出版に興味がなかった私。

ついでにいうと名前で仕事することも興味がない。
匿名性を大事に生きております。

で。

なんとなく思い立って、誰に言われるわけでもなく本をつくりました。
あとのことはつくってから考えよう、という感じで。

そんな感じでせっせと入稿のやり方やつくり方を調べ、
せっせと本文を直し、奥付つくったり通販できるようにしたり。

そんなある日、言われました。


「ママ、なんで本をつくるの?」


え?
なんか面白そうだなーと思ったから。


即答した。

でも、なんかまだ説明が足りんぞみたいな表情だったので

仕事でこういう(小説の)本をつくりましょう、て言われるのを待ってたら一生が終わっちゃうかもしれないからだよ。
やりたい、面白そうってわかってるのに、やらないのはもったいなくない?
できないことだったらまだしも、できることだったらやればいいと思うの。


息子はわかったような、わからないような。

私のほうはといえば、そうだよなー、やりたいならやればいいよね!とひとり納得していました(笑)。


そして不思議なことに、これつくってる間に「小説の本つくろう」とクライアントから声がかかった。
まぁ、こういうのは途中でポシャる可能性も非常に高いので、なんという引き寄せ!幸運!みたいにはまったく思ってないんだけど。

あとやっぱ、声かけられてはじめるのと自分からはじめるのとでは、まったく違うよ。


つくりたいものは自分でつくらないとできないし、
行きたいところには自分で行かないと届かない。


これこそが己の魂の叫び!!みたいな完全体をつくろうって思い詰めた話じゃなく。
自分から進んでいかないと距離は縮まらない。


息子よ。
やりたいことは、たいてい自分でできることだから、進んでいくのだよ。

いつも言ってることだけどね。

こんなところまで見てくださり、ありがとうございます。サポートは印刷費とイベント活動費として活用させていただいています。